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ドメイン名関連会議報告

2013年

Interop Tokyo 2013 JPRS活動報告

国内最大級のネットワーク関連イベント「Interop Tokyo 2013」が、6月11日から14日までの4日間にわたり千葉県の幕張メッセで開催されました。JPRSもブース出展を行った展示会には388社が出展し、13万人以上の来場者が集まり盛況となりました。

JPRSでは、出展ブースにおいてドメイン名とDNSの最新情報を展示やミニセミナー形式でご紹介しました。今回のFROM JPRSでは、展示会におけるJPRSブースの模様をお伝えします。

Interop Tokyo 2013の様子

Interop Tokyo 2013の様子

JPRSブース ミニセミナー

各回20分ほどのミニセミナーを開催し、ドメイン名・DNSの基礎知識や最新トピックスをご紹介しました。

今回、JPRSが情報提供のためのミニセミナーのテーマとして選んだのは、「ドメイン名とDNSの基礎知識」と、今年になって大きな話題となった「DNSのオープンリゾルバー問題と対策」の二つです。特に、後者については新聞などでもその問題が取り上げられ、技術者を中心に大きな関心を集めています。話題性もあったことから、多くの方にJPRSブースにご来場いただき、立ち見が出る回も幾度となく見られ盛況のうちに終えることができました。

以下に各セミナーの内容を簡単にご紹介します。

ドメイン名とDNSの基礎知識

インターネット上の住所として重要な役割を果たすドメイン名。

ドメイン名の末尾にある「.jp」や「.com」などの文字列は「トップレベルドメイン(TLD)」と呼ばれます。セミナーではそれぞれのTLDごとに「レジストリ」と呼ばれる組織が管理責任を負っていること、JPRSは「.jp」のレジストリであること、独自ドメイン名を利用するメリットなどをご紹介しました。

また、ドメイン名を利用するために必要不可欠なDNSの仕組みについても解説しました。セミナーでは、JPRSがJPドメイン名のDNS情報を公開するための「JP DNS」を国内外の26拠点に分散配置しており、その安定性・安全性を高めていることなどをご紹介しました。

DNSのオープンリゾルバー問題と対策
~知らない間にあなたも「加害者」に~

2013年3月、インターネット史上最大規模となるサイバー攻撃が発生しました。今回の攻撃はDDoS攻撃と呼ばれる、多数のコンピューターから攻撃目標に対し大量のデータを一斉送信する手法で、サービス不能の状態に陥れるものです。

今回の攻撃にはインターネット上に放置された「オープンリゾルバー」がデータの増幅器として悪用され、攻撃の規模がきわめて大きくなりました。オープンリゾルバーとは、不適切な設定や設定の不備などにより本来必要なアクセスコントロールがされておらず、外部から不正利用可能な状態になっているDNSサーバーを指します。

権威DNSサーバーやキャッシュDNSサーバーといった通常のDNSサーバーに加え、家庭用のホームルーターもオープンリゾルバーになってしまう場合があります。そして、これらのオープンリゾルバーが不正利用された場合、その管理者や所有者が知らない間にDDoS攻撃に加担、つまり、攻撃の加害者になってしまうことになります。

今回のセミナーでは、オープンリゾルバーの問題の概要を解説するとともにその対策方法について具体的に紹介し、問題解決に向けた活動への協力を来場者の皆様に広く呼び掛けました。

配布資料をWebサイトでも公開しています

JPRSブースで配布したドメイン名やDNSの解説コラム「JPRS トピックス&コラム」は、JPRSのWebサイトでも公開しています。

ミニセミナーにてご紹介した「No.20 DNS の安全性・安定性向上のためのキホン~お使いのDNSサーバーは大丈夫ですか?~」では、権威DNSサーバーとキャッシュDNSサーバーのそれぞれの役割や、DNSサーバーの安全性・安定性を高めるために権威DNS サーバーとキャッシュDNSサーバーを分離する際のポイントを解説しています。

また、JPRSの森下泰宏が今回の攻撃について解説したINTERNET Watchの記事が以下となります。

今回の攻撃の発端から、その攻撃手法、攻撃に利用された「オープンリゾルバー」の危険性について幅広く解説したものとなっておりますので、ぜひご覧ください。

本会議報告は、JPRSのメールマガジン「FROM JPRS」の増刊号として発行した情報に写真などを交えてWebページ化したものです。
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