---------------------------------------------------------------------
■(緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2026-97313)
- RPZを該当する設定で利用している場合のみ対象、バージョンアップを強く推奨 -
株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
初版作成 2026/10/22(Thu)
---------------------------------------------------------------------
▼概要
BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からの攻撃が
可能となる脆弱性が、開発元のISCから発表されました。本脆弱性により、
提供者が意図しないDNSサービスの停止が発生する可能性があります。
該当するBIND 9のパッケージを利用しているユーザーは、各ディストリビュー
ションベンダーからリリースされる情報の収集やバージョンアップなど、適
切な対応を速やかに取ることを強く推奨します。
▼詳細
▽本脆弱性の概要
RPZ(Response Policy Zones)はフルリゾルバー(キャッシュDNSサーバー)
がクライアントに返す応答の内容を、そのフルリゾルバーの運用者のポリシー
により制御可能にする機能です。RPZは、DNSの名前解決を用いたブロッキン
グ・フィルタリングを実現するための技術として使われています。
BIND 9.xのRPZには実装上の不具合があり、以下の条件を満たしているサー
バーが再帰的問い合わせを受け取った直後に非再帰的問い合わせを受け取っ
た場合、namedが異常終了を起こす障害が発生します。
- 名前解決要求が許可されている
- かつ、少なくとも二つのRPZゾーンが設定されている
- かつ、namedの設定ファイル(通常はnamed.conf)において、設定され
ているRPZゾーンの一つがrecursive-only yes;(デフォルト設定)、
もう一つがrecursive-only no;に設定されている
そのため、外部の攻撃者がこの状況を発生させることができた場合、当該サー
バーのDNSサービスを停止させることが可能になります。
▽対象となるバージョン
本脆弱性は、BIND 9.16.0以降のすべてのバージョンのBIND 9が該当します。
なお、ISCではサポートを終了した系列のセキュリティパッチはリリースし
ないと発表しています。
▽影響範囲
ISCは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「高(High)」と評価しています。
本脆弱性については、以下の脆弱性情報[*1]も併せてご参照ください。
[*1] CVE Record: CVE-2026-97313
<https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2026-97313>
▼一時的な回避策
本脆弱性の一時的な回避策は存在しません。
▼解決策
本脆弱性を修正したパッチバージョン(BIND 9.20.30)への更新、あるいは、
各ディストリビューションベンダーからリリースされる更新の適用を、速や
かに実施してください。
▼参考リンク
以下に、ISCから発表されている情報へのリンクを記載します。また、各ディ
ストリビューションベンダーからの情報や前述のCVEの情報なども確認の上、
適切な対応を取ることを強く推奨します。
- ISC
セキュリティアドバイザリ
CVE-2026-97313: Specific RPZ configurations and query patterns may
result in an unexpected exit
<https://kb.isc.org/docs/cve-2026-97313>
パッチバージョンの入手先
BIND 9.20.30
<https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.20.30/bind-9.20.30.tar.xz>
▼連絡先
本文書に関するお問い合わせは <dnstech-info@jprs.co.jp> までご連絡くだ
さい。
---------------------------------------------------------------------
▼更新履歴
2026/10/22 11:00 初版作成
株式会社日本レジストリサービス Copyright©2001- Japan Registry Services Co., Ltd.