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■BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2017-3135)
  - DNS64とRPZの双方を使用している場合のみ対象、バージョンアップを推奨 -

                                株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
                                            初版作成 2017/02/09(Thu)
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▼概要

  BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からのサービ
  ス不能(DoS)攻撃が可能となる脆弱性が、開発元のISCから発表されました。
  本脆弱性により、提供者が意図しないサービスの停止が発生する可能性があ
  ります。

  本脆弱性は、namedにおいてDNS64とRPZの双方を有効にしている場合にのみ
  対象となります(デフォルトではいずれも無効)。該当するBIND 9.xを利用
  しているユーザーは関連情報の収集やバージョンアップなど、適切な対応を
  取ることを推奨します。

▼詳細

▽本脆弱性の概要

  DNS64はRFC 6147で定義される、AレコードからAAAAレコードを合成するため
  の仕組みです。RFC 6146で定義されるステートフルNAT64と組み合わせるこ
  とにより、IPv6アドレスのみを持つクライアントからIPv4アドレスのみを持
  つサーバーへの、ドメイン名を用いた透過的なアクセスを実現できます。

  RPZ(Response Policy Zones)はフルリゾルバー(キャッシュDNSサーバー)
  がクライアントに返す応答内容を、そのフルリゾルバーの運用者のポリシー
  により制御可能にする機能を提供します。RPZの技術的詳細については、以
  下の情報をご参照ください。

  (*1)DNS Response Policy Zones
        <https://dnsrpz.info/>
        DNS Response Policy Zones (RPZ)
        <https://tools.ietf.org/html/draft-vixie-dns-rpz-04>

  DNS64/RPZは共に、BIND 9.8.0以降でサポートされています。ただし、双方
  ともデフォルトでは無効に設定されています。

  BIND 9.xにはDNS64/RPZの内部処理に不具合があり、特定の条件下において
  DNS64とRPZの双方を使用した場合、DNSクエリの処理において矛盾した状態
  が発生し、namedが異常終了を起こす障害が発生します(*2)。

  (*2)本脆弱性においてnamedが異常終了した場合、INSIST assertion
        failureを引き起こした旨のメッセージがログに出力されるか、NULL
        ポインターの読み込みによるsegmentation fault (SEGFAULT)を引き
        起こします。

▽対象となるバージョン

  本脆弱性の対象となるBIND 9.xのバージョンは以下の通りです。

  ・9.11系列:9.11.0~9.11.0-P2
  ・9.10系列:9.10.0~9.10.4-P5
  ・9.9系列:9.9.3~9.9.9-P5

▽影響範囲

  ISCは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「高(High)」と評価しています。

  本脆弱性は、namedにおいてDNS64とRPZの双方を有効に設定している場合に
  のみ、影響を受けます(デフォルトではいずれも無効)。

  本脆弱性については、以下の脆弱性情報(*3)も併せてご参照ください。

  (*3)CVE - CVE-2017-3135
        <https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-3135>

▼一時的な回避策

  以下のいずれかを当該サーバーで実施することにより、本脆弱性を回避でき
  ます。

  ・DNS64もしくはRPZの、いずれかの設定を削除する
  ・RPZにおけるポリシーゾーンのコンテンツを慎重に制限する

▼解決策

  本脆弱性を修正したパッチバージョン(BIND 9.11.0-P3/ BIND 9.10.4-P6/
  BIND 9.9.9-P6)への更新、あるいは各ディストリビューションベンダーから
  リリースされる更新の適用を、速やかに実施してください。

▼参考リンク

  以下に、ISCから発表されている情報へのリンクを記載します。また、各ディ
  ストリビューションベンダーからの情報や前述のCVEの情報なども確認の上、
  適切な対応を取ることを強く推奨します。

  - ISC

   セキュリティアドバイザリ

    CVE-2017-3135: Combination of DNS64 and RPZ Can Lead to Crash
    <https://kb.isc.org/article/AA-01453>

   パッチバージョンの入手先

    BIND 9.11.0-P3
    <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.11.0-P3/bind-9.11.0-P3.tar.gz>
    BIND 9.10.4-P6
    <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.10.4-P6/bind-9.10.4-P6.tar.gz>
    BIND 9.9.9-P6
    <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.9.9-P6/bind-9.9.9-P6.tar.gz>

▼連絡先

  本文書に関するお問い合わせは <dnstech-info@jprs.jp> までご連絡ください。

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▼更新履歴
  2017/02/09 11:00 初版作成


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