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■BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2017-3136)
  - 特定のオプションを設定してDNS64を使用している場合のみ対象、
    バージョンアップを推奨 -

                                株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
                                            初版作成 2017/04/13(Thu)
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▼概要

  BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からのサービ
  ス不能(DoS)攻撃が可能となる脆弱性が、開発元のISCから発表されました。
  本脆弱性により、提供者が意図しないサービスの停止が発生する可能性があ
  ります。

  本脆弱性は、namedにおいてDNS64を有効にし、かつ特定オプションを使用し
  ている場合にのみ対象となります(デフォルトではいずれも無効)。該当す
  るBIND 9.xを利用しているユーザーは関連情報の収集やバージョンアップな
  ど、適切な対応を取ることを推奨します。

▼詳細

▽本脆弱性の概要

  DNS64はRFC 6147で定義される、AレコードからAAAAレコードを合成するため
  の仕組みです。RFC 6146で定義されるステートフルNAT64と組み合わせるこ
  とにより、IPv6アドレスのみを持つクライアントからIPv4アドレスのみを持
  つサーバーへの、ドメイン名を用いた透過的なアクセスを実現できます。

  DNS64は、BIND 9.8.0以降でサポートされています。ただし、デフォルトでは
  無効に設定されています。

  BIND 9.xにはDNS64の内部処理に不具合があり、"break-dnssec yes;"オプショ
  ンを設定してDNS64を使用している場合、namedが異常終了を起こす障害が発
  生します(*1)。

  (*1)本脆弱性によりnamedが異常終了した場合、assertion failureを引き
        起こした旨のメッセージがログに出力されます。

  本脆弱性により、DNSサービスの停止が発生する可能性があります。また、
  本脆弱性を利用した攻撃はリモートから可能です。

▽対象となるバージョン

  本脆弱性は、以下のバージョンのBIND 9が該当します。

  ・9.11系列:9.11.0~9.11.0-P3
  ・9.10系列:9.10.0~9.10.4-P6
  ・9.9系列:9.9.0~9.9.9-P6
  ・9.8系列:9.8.0~9.8.8-P1

  なお、ISCでは9.8以前の系列のBIND 9のサポートを終了しており、これらの
  バージョンに対するセキュリティパッチはリリースしないと発表しています。

▽影響範囲

  ISCは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「中(Medium)」と評価しています。

  本脆弱性は、namedにおいてDNS64を有効にし、かつ、"break-dnssec yes;"
  オプションを使用している場合にのみ、影響を受けます(デフォルトではい
  ずれも無効)。

  本脆弱性については、以下の脆弱性情報(*3)も併せてご参照ください。

  (*3)CVE - CVE-2017-3136
        <https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-3136>

▼一時的な回避策

  DNS64と"break-dnssec yes;"オプションを同時に使用しないようにするこ
  とで、本脆弱性を回避できます。

▼解決策

  本脆弱性を修正したパッチバージョン(BIND 9.11.0-P5/9.10.4-P8/
  9.9.9-P8)への更新、あるいは各ディストリビューションベンダーからリリー
  スされる更新の適用を、速やかに実施してください。

▼参考リンク

  以下に、ISCから発表されている情報へのリンクを記載します。また、各ディ
  ストリビューションベンダーからの情報や前述のCVEの情報なども確認の上、
  適切な対応を取ることを強く推奨します。

  - ISC

   セキュリティアドバイザリ

    CVE-2017-3136: An error handling synthesized records could cause
                   an assertion failure when using DNS64 with
                   "break-dnssec yes;"
    <https://kb.isc.org/article/AA-01465>

   パッチバージョンの入手先

    BIND 9.11.0-P5
    <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.11.0-P5/bind-9.11.0-P5.tar.gz>
    BIND 9.10.4-P8
    <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.10.4-P8/bind-9.10.4-P8.tar.gz>
    BIND 9.9.9-P8
    <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.9.9-P8/bind-9.9.9-P8.tar.gz>

▼連絡先

  本文書に関するお問い合わせは <dnstech-info@jprs.co.jp> までご連絡くだ
  さい。

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▼更新履歴
  2017/04/13 11:00 初版作成


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