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■(緊急)BIND 9.xの脆弱性(メモリリークの発生)について
(CVE-2018-5744) - フルリゾルバー(キャッシュDNSサーバー)/
権威DNSサーバーの双方が対象、バージョンアップを強く推奨 -
株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
初版作成 2019/02/22(Fri)
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▼概要
BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からの攻撃が
可能となる脆弱性が、開発元のISCから発表されました。本脆弱性により
namedを含む当該サーバーで動作しているプログラム/システムがメモリ不
足に陥り、異常動作や停止が発生する可能性があります。
該当するBIND 9のパッケージを利用しているユーザーは、各ディストリビュー
ションベンダーからリリースされる情報の収集やバージョンアップなど、適
切な対応を速やかに取ることを強く推奨します。
▼詳細
▽本脆弱性の概要
BIND 9.xには実装上の不具合があり、特定の組み合わせを持つEDNSオプショ
ンの処理においてメモリの解放に失敗し、メモリリークが発生します。
本脆弱性を利用して、外部の攻撃者がnamedプロセスのメモリ消費量を増大さ
せ、namedを含む当該サーバーで動作しているプログラム/システムをメモリ
不足に陥らせることで、異常動作や停止を誘発させることが可能になります。
また、namedプロセスのメモリ使用量がオペレーティングシステムによって制
限されていない場合、システムで使用可能なすべてのメモリが枯渇し、シス
テム全体に悪影響が及ぶ可能性があります。
▽対象となるバージョン
本脆弱性は、以下のバージョンのBIND 9が該当します。
・9.12系列:9.12.0~9.12.3-P1
・9.11系列:9.11.3~9.11.5-P1
・上記以外の系列:9.10.7~9.10.8-P1
▽影響範囲
ISCは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「高(High)」と評価しています。
本脆弱性については、以下の脆弱性情報(*1)も併せてご参照ください。
(*1)CVE - CVE-2018-5744
<https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5744>
▼一時的な回避策
本脆弱性の一時的な回避策は存在しません。
▼解決策
本脆弱性を修正したパッチバージョン(BIND 9.12.3-P4/9.11.5-P4)への更
新、あるいは、各ディストリビューションベンダーからリリースされる更新
の適用を、速やかに実施してください。
▼参考リンク
以下に、ISCから発表されている情報へのリンクを記載します。また、各ディ
ストリビューションベンダーからの情報や前述のCVEの情報なども確認の上、
適切な対応を取ることを強く推奨します。
- ISC
セキュリティアドバイザリ
CVE-2018-5744: A specially crafted packet can cause named to leak
memory
<https://kb.isc.org/docs/cve-2018-5744>
パッチバージョンの入手先
BIND 9.12.3-P4
<https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.12.3-P4/bind-9.12.3-P4.tar.gz>
BIND 9.11.5-P4
<https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.11.5-P4/bind-9.11.5-P4.tar.gz>
▼連絡先
本文書に関するお問い合わせは <dnstech-info@jprs.co.jp> までご連絡くだ
さい。
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▼更新履歴
2019/02/22 11:00 初版作成
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