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■BIND 9.xの脆弱性(パフォーマンスの低下)について(CVE-2022-2795)
- バージョンアップを強く推奨 -
株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
初版作成 2022/09/22(Thu)
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▼概要
BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からの攻撃が
可能となる脆弱性が、開発元のISCから発表されました。本脆弱性により、
namedのパフォーマンスが低下し、名前解決が妨害される可能性があります。
該当するBIND 9のパッケージを利用しているユーザーは、各ディストリビュー
ションベンダーからリリースされる情報の収集やバージョンアップなど、適
切な対応を速やかに取ることを強く推奨します。
▼詳細
▽本脆弱性の概要
フルリゾルバー(キャッシュDNSサーバー)は、親ゾーンに設定された委任
情報を順にたどることで、名前解決を実行します。
BIND 9.xの名前解決の実装には不具合があり、多数の権威DNSサーバーを含
む委任情報の処理において、過剰に時間を要してしまう可能性があります。
そのため、外部の攻撃者が本脆弱性を利用し、攻撃対象のフルリゾルバーの
処理をあふれさせることでパフォーマンスを低下させ、名前解決サービスを
妨害できる可能性があります。
▽対象となるバージョン
本脆弱性は、BIND 9.0.0以降のすべてのバージョンのBIND 9が該当します。
なお、ISCではサポートを終了した系列のセキュリティパッチはリリースし
ないと発表しています。
▽影響範囲
ISCは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「中(Medium)」と評価していま
す。
本脆弱性については、以下の脆弱性情報[*1]も併せてご参照ください。
[*1] CVE - CVE-2022-2795
<https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-2795>
▼一時的な回避策
本脆弱性の一時的な回避策は存在しません。
▼解決策
本脆弱性を修正したパッチバージョン(BIND 9.18.7/9.16.33)への更新、
あるいは、各ディストリビューションベンダーからリリースされる更新の適
用を、速やかに実施してください。
▼参考リンク
以下に、ISCから発表されている情報へのリンクを記載します。また、各ディ
ストリビューションベンダーからの情報や前述のCVEの情報なども確認の上、
適切な対応を取ることを強く推奨します。
- ISC
セキュリティアドバイザリ
CVE-2022-2795: Processing large delegations may severely degrade
resolver performance
<https://kb.isc.org/docs/cve-2022-2795>
パッチバージョンの入手先
BIND 9.18.7
<https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.18.7/bind-9.18.7.tar.xz>
BIND 9.16.33
<https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.16.33/bind-9.16.33.tar.xz>
▼連絡先
本文書に関するお問い合わせは <dnstech-info@jprs.co.jp> までご連絡くだ
さい。
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▼更新履歴
2022/09/22 10:00 初版作成
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