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■JPRSが情報提供の対象とするBIND 9のバージョンについて

                                株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
                                            初版作成 2025/05/26(Mon)
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▼概要

  JPRSでは、開発元であるISCが公開するセキュリティアドバイザリの内容に
  基づき、BIND 9の脆弱性情報・運用情報等を提供しています。本文書では、
  JPRSが情報提供の対象とするBIND 9のバージョンについて解説します。

▽ISCの分類

  ISCではバージョンにより、BIND 9を以下の4種類に分類しています。

  ・開発バージョン(Development versions)

    BIND 9.19.x、BIND 9.21.xなど、メジャーバージョンが奇数のものです。
    これらのバージョンには新機能や大幅なリファクタリングが含まれており、
    ISCでは当該バージョンを、次の安定バージョンに向けた新機能の実験・
    フィードバックのためにリリースしています。

  ・安定バージョン(Stable versions)

    BIND 9.18.x、BIND 9.20.xなど、メジャーバージョンが偶数のものです。
    ISCでは当該バージョンを、本番環境での使用を想定した、安定版として
    リリースしています。

  ・拡張サポートバージョン(Extended Support versions:ESV)

    安定性を重視するバージョンとして、安定バージョンの中から選ばれます。
    ESVに選ばれたバージョンはサポート期間が延長され、最初のリリースか
    ら4年間のサポートが保証されます。

  ・サポートプレビュー(Supported Preview)

    ISCの有償サポート顧客を対象とした、開発中の新機能の早期アクセスを
    含むバージョンです。サポートプレビューは一般公開されず、-Sという特
    別なサフィックスが付けられます。

▽JPRSが情報提供の対象とするBIND 9のバージョン

  JPRSではDNS運用者への便宜を図り、運用への影響を明確にするため、BIND
  9の脆弱性情報・運用情報等の情報提供の対象を、ISCが一般公開し、かつ、
  本番環境での使用を想定した、安定バージョンと拡張サポートバージョンの
  2種類としております。

  一方、ISCが公開するBIND 9のセキュリティアドバイザリには、開発バージョ
  ン・サポートプレビューの内容が含まれる場合があります。そのため、一部
  の脆弱性情報において、ISCのセキュリティアドバイザリにおける対象バー
  ジョンと、JPRSの脆弱性情報における対象バージョンが異なる場合があります。

  なお、ISCのソフトウェアサポートポリシーとバージョン番号に関する取り
  扱いの詳細につきましては、以下の参考リンクの文書をご参照ください。

▼参考リンク

  ISC's Software Support Policy and Version Numbering
  <https://kb.isc.org/docs/aa-00896>

  BIND Release Strategy Updated - ISC
  <https://www.isc.org/blogs/bind-release-strategy-updated/>

▼連絡先

  本文書に関するお問い合わせは <dnstech-info@jprs.co.jp> までご連絡くだ
  さい。

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▼更新履歴
  2025/05/26 15:00 初版作成

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