DNS関連技術情報のトップへ戻る

---------------------------------------------------------------------
■(緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2026-19666)
  - DNS64を有効にしている場合のみ対象、バージョンアップを強く推奨 -

                                株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
                                            初版作成 2026/09/17(Thu)
---------------------------------------------------------------------
▼概要

  BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からのサービ
  ス不能(DoS)攻撃が可能となる脆弱性が、開発元のISCから発表されました。
  本脆弱性により、提供者が意図しないDNSサービスの停止が発生する可能性
  があります。

  該当するBIND 9のパッケージを利用しているユーザーは、各ディストリビュー
  ションベンダーからリリースされる情報の収集やバージョンアップなど、適
  切な対応を速やかに取ることを強く推奨します。

▼詳細

▽本脆弱性の概要

  DNS64はRFC 6147で定義される、Aリソースレコード(RR)からAAAA RRを合
  成するための仕組みです。RFC 6146で定義されるステートフルNAT64と組み
  合わせることにより、IPv6アドレスのみを持つクライアントからIPv4アドレ
  スのみを持つサーバーへの、ドメイン名を用いた透過的なアクセスを実現で
  きます。

  BIND 9.xのDNS64の実装には不具合があり、DNS64を有効にしているリゾルバー
  において、権威DNSサーバーから特別に作成された不正な応答を受け取った
  場合、namedが異常終了します。

  そのため、外部の攻撃者がこの状況を発生させることができた場合、当該サー
  バーのDNSサービスを停止させることが可能になります。

▽対象となるバージョン

  本脆弱性は、BIND 9.11.0以降のすべてのバージョンのBIND 9が該当します。

  なお、ISCではサポートを終了した系列のセキュリティパッチはリリースし
  ないと発表しています。

▽影響範囲

  ISCは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「高(High)」と評価しています。

  本脆弱性はnamedにおいて、DNS64が有効に設定されている場合のみ対象とな
  ります(デフォルトでは無効)。

  本脆弱性については、以下の脆弱性情報[*1]も併せてご参照ください。

  [*1] CVE Record: CVE-2026-19666
       <https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2026-19666>

▼一時的な回避策

  本脆弱性の一時的な回避策は存在しません。

▼解決策

  本脆弱性を修正したパッチバージョン(BIND 9.20.29)への更新、あるいは、
  各ディストリビューションベンダーからリリースされる更新の適用を、速や
  かに実施してください。

▼参考リンク

  以下に、ISCから発表されている情報へのリンクを記載します。また、各ディ
  ストリビューションベンダーからの情報や前述のCVEの情報なども確認の上、
  適切な対応を取ることを強く推奨します。

  - ISC

   セキュリティアドバイザリ

    CVE-2026-19666: Use-after-free in query_addnoqnameproof() via the
                    DNS64 filter64 path
    <https://kb.isc.org/docs/cve-2026-19666>

   パッチバージョンの入手先

    BIND 9.20.29
    <https://ftp.isc.org/isc/bind9/9.20.29/bind-9.20.29.tar.xz>

▼連絡先

  本文書に関するお問い合わせは <dnstech-info@jprs.co.jp> までご連絡くだ
  さい。

---------------------------------------------------------------------
▼更新履歴
  2026/09/17 11:00 初版作成

株式会社日本レジストリサービス Copyright©2001-2026 Japan Registry Services Co., Ltd.