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委員会資料

第15回JPドメイン名諮問委員会 議事録

株式会社日本レジストリサービス  第15回JPドメイン名諮問委員会 議事録


1. 日    時: 2006年2月23日(木) 10:00 ~ 11:05


2. 場    所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室
	   東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F


3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長
       松本恒雄 副委員長
       飯塚久夫 委員
              加藤真代 委員
              加藤雄一 委員
       棚橋康郎 委員


4. 同 席 者:  堀田博文 (JPRS 取締役)
              渡邊哲男 (JPRS 取締役)
              宇井隆晴 (JPRS 企画部)


5. 次  第:

   1. 開会
   2. 議題
   (1) 諮問書「日本語ドメイン名における予約ドメイン名の今後の取扱い
          方針について」(JPRS-ADV-2005001)に対する答申について
      (2) 2005年のJPドメイン名における規則・制度の変更点に関するご報告
      (3) その他
   3. 閉会


6. 資  料:

  資料1 JPドメイン名諮問委員会 委員一覧
  資料2 資料2 答申書(案)
  資料3 答申骨子
  資料4 2005年のJPドメイン名における規則・制度の変更点に関するご報告

  参考資料1 JPドメイン名諮問委員会規則
  参考資料2 諮問書




7.議  事(◎は委員長、○は委員、●は JPRS 取締役および事務局の発言)

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<開 会>

《開会の挨拶》

《出席状況の報告》
●本日は、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、飯塚久夫委員、加藤真代委員、
加藤雄一委員、棚橋康郎委員、以上6名全員のご出席を頂き、諮問委員会規則で
の議決定足数を満たしていることをご報告申し上げる。

島田精一委員の委員辞任に伴い、今回より新日鉄ソリューションズ株式会社代表
取締役会長棚橋康郎様に、後任委員としてご出席頂いており、改めてご報告申し
上げる。

棚橋委員よりご挨拶を頂きたい。


○(棚橋委員よりご挨拶いただく。)


●棚橋様のご挨拶に感謝申し上げる。

なお、JPRSからは堀田博文、渡邊哲男、および事務局宇井隆晴が同席させていた
だく。


<議題(1) 諮問書「日本語ドメイン名における予約ドメイン名の今後の取扱い方
針について」(JPRS-ADV-2005001)に対する答申について>


◎本年度の諮問事項である日本語ドメイン名における予約ドメイン名の今後の取
扱い方針について、第13回の諮問委員会から議論を行い、答申の骨子に関する意
見の集約を行ってきた。今回は事務局から答申書(案)が提出されている。

まず、資料の内容について、事務局からご説明いただきたい。


[事務局より資料について説明]
  資料2 資料2 答申書(案)
  資料3 答申骨子

●答申書(案)の検討において、諮問委員の方から資料2の文章中の[](大カッ
コ)で示した部分を追加するべきではないかというご意見をいただいた。本日の
諮問委員会の中でこの部分についてご意見をいただきたい。

また、予約ドメイン名を開放する場合、適正な登録資格を有する当該組織がこれ
を登録できるという権利を守ることが重要であるため、現在のJPドメイン名紛争
処理方針(JP-DRP)において、政府機関名などが紛争処理の対象となるかについ
て、JP-DRPを制定しているJPNICに確認を行った。その結果、国の機関名や学校
名などのドメイン名は現在のJP-DRPで保護の対象になり得る、つまり第三者がこ
れらのドメイン名を不正に登録・使用した場合、JP-DRPの裁定により適正な登録
資格を有する当該組織への移転を行うことができるだろう、という一次回答をい
ただいている。今後、JPNICや日本知的財産仲裁センターと連携の下、実際の業
務に適用できるよう検討を進めていく予定である。


◎答申書の2箇所に文言を挿入するか検討いただきたい点と、答申では言及しな
いが、業務遂行上の細則に関して答申の基本的な方針に基づいた確認作業を進め
ている点について説明いただいた。委員の皆様から、ご意見ご質問をいただきた
い。


○答申書への文言挿入の意図は、前回までの議論の中で「関連機関と連携の下」
という主旨の意見があり否定されていなかったため、文言として挿入したほうが
円満に物事が進むのではないかということである。


◎この文言を入れることによって何か影響があるか。


○今回の諮問の内容は、現在の予約ドメイン名を開放する・しないという議論で
ある。ご提案の部分は新たに予約ドメイン名としてリザーブするべきものがある
のではないか、出てくるのではないかという話についてである。公的機関の名称
については関係機関と意見交換をして公表される前にJPRSでリザーブするという
議論は、今回の開放する・しないという議論とは別の大きな柱になるのではない
だろうか。


◎この部分については、今回の答申とは分離して考えたほうがいいということか。


○今回の諮問の主旨は現行の予約ドメイン名をどうするかであるため、それに対
する答申としてはこれでよい。ただし、別にこういう問題もあるのではないかと
いう形で、答申の主文の最後に諮問委員会の追加的な意見として付け加えるのが
よいのではないか。


◎あるいは答申書とは別に諮問委員会の見解として提出するという方法もある。

諮問委員の方々もこの答申の基本的な方針についてはご異議ないと思う。ご指摘
の部分は今後検討が必要な課題であるが、諮問事項として新たに検討すると結論
は来年度になってしまう。現在、多くの市町村合併が行われているなど具体的な
事例もあるため早急に整備したほうがよい。

実際の運用において、JPRSが社会正義の観点からこの動きを見張ってすべての名
称を予約ドメイン名とするには、大変コストがかかり一般のドメイン名登録者に
その負担の一部が跳ね返る恐れがある。したがって、予約ドメイン名の維持管理
を行う場合、諮問・答申という手続きを踏まなくても、JPRSはこれら名称の取扱
いについて適切な組織に相談を行い検討を進めていく必要があると思うがいかが
か。


●そう考える。


◎一般原則としては記述があってもなくても支障はないということである。答申
書としてどうするべきか。


○この点は直接的には諮問内容に含まれていないが、諮問内容と密接に関係する
重要な部分であるため、こういう点に考慮して検討を進める必要がある、という
旨を答申書の中に記述して記録を残す必要があるのではないか。


◎主文の文章としては諮問と答申がかみ合うような形で書く。ご指摘の点は答申
と関連する大変重要な事項であるため、実際の運用上はJPRSに配慮いただくこと
とし、答申書には今のような文言を追加するというのをこの場の了解としたい。
スケジュールとしてはいつまでにこの答申を出せばよいか。


●3月末までに確定いただきたい。


◎それでは、諮問委員の皆様には数日中に修正した文章をお知らせいただき、確
認のうえ了承するという形にしたい。答申書の日付はいつにするか。


●後藤委員長の了承をいただいた日としたい。


◎ご指摘いただいた新しい公的機関の名称については、市町村の合併などで新し
い名称の候補が公表された時点では公的な処置を行うことが難しいという問題も
あるため適切な組織に相談の上、世の中の公平性を損なわず、かつ皆さんが安心
して利用できるよう検討を進めていただきたい。


○話は変わるが、資料中に関係機関や地方自治体コミュニティという言葉が出て
くるが、具体的な組織について答申する側、される側において理解の齟齬が生じ
ないのか。この表現で具体的な機関が特定できているのか、この言葉の定義につ
いて教えていただきたい。


◎関連機関と書くと確かに解釈が分かれてしまう可能性がある。しかし、具体的
な組織を定義することは実際の運用上は難しい。答申の中で定義する場合、運用
は必ずこの定義どおりに実施しなければならなくなる。さらに定義するための作
業としても関連機関との細かな調整が必要となる。

例えば、初等中等教育機関の場合、直感的には文部科学省が一括管理しているこ
とが期待されるが、実際には地方自治体が管理している機関、私立学校などがあ
る。また中学校と高校が一緒になっている機関や学校法人に関する取り扱いなど
も課題になる。JPNICが教育機関向けの属性型JPドメイン名であるED.JPを導入し
たときにも、調整相手は文字通り関係機関であり、政府機関や特殊法人などいろ
いろな場合があった。国際的政府間機関や行政機関についても同様であり、具体
的な組織を正確に定義することは難しい。

したがって、JPRSの業務遂行上は相手との相談が必要であるという方針について
は了解しているが、法律のごとき厳密性はないという状態である。


●手順としては、諮問委員会から関係機関と相談しなさいという答申をいただい
た限りは、関係機関と相談の上できあがった仕様について諮問委員会に報告を行
い、その結果問題がある場合はご意見をいただくという形で進めさせていただき
たい。

昨年後半からこういう議論をいただいているが、実際に政府が出した第一次情報
セキュリティ計画の中においても政府機関は予約ドメイン名とされている日本語
JPドメイン名を使う、という方針が出ている。それに対して、現在の予約ドメイ
ン名は5年前に作成したものである。このため、現行の組織と合っていないとこ
ろが少しずつある。予約ドメイン名にすべき行政関連の名称については総務省で
取りまとめていただき、JPRSにお知らせいただくといった協力体制を作っていけ
るように試行錯誤を始めたところである。また、学校の名称については文部科学
省からお知らせいただけるように進めていきたいと考えている。


○この点については問題が二つに分かれると思う。一つは予約ドメイン名を正確
にメンテナンスしていくために、どの機関と情報交換をするのが合理的でコスト
がかからないかということ。もう一つは同一の名称を持つ学校や自治体に対して
公平なドメイン名の登録方法を定めるために、どの機関から意見を収集するかで
ある。後者における関連機関や地方自治体コミュニティは前者よりも漠然として
いる。以前に諮問委員会の場でインターネットコミュニティとは何ぞやという議
論をしたことがあるが、それとやや似ており、関係しているユーザの皆さんとい
うイメージがあるため、どの団体に相談すればよいのかは更に難しい。特定の団
体だけに意見を聞くことによってコミュニティ全体の意見を聞いたことになるの
かという問題がある。正確な情報を持っている機関をある程度特定することは可
能かもしれないが、関係する利害関係者、ステークホルダなどの意見を聞こうと
する場合はコミュニティという曖昧な表現をするのは仕方ない。


◎ご指摘のとおり、地方自治体や教育機関には重複する名称がある。例えば教育
機関では、正式名称を採用すれば××市立××小学校のように長い文字列となっ
てしまうが、できるだけ短い文字列がよい。ED.JPの導入の際もローマ字表記が
長くなることへの懸念の声があった。どの機関まで話を聞けば公平かということ
は決めがたいところがある。リスク管理としては揉めたときの解決の方法も整備
しつつ、決めていくしかない。


○話は変わるが、現在の予約ドメイン名がつくられてから時間がたっている。今
後、日本語JPドメイン名が具体的に使われるようになってきた場合、予約ドメイ
ン名の考え方について改めて見直し、関係者の意識合わせや方針の明確化を行う
必要があると思う。


◎確かに先程の関連機関の方々とは定常的にご相談が必要であるが、それ以外に
も大きな枠組みや将来の展望というところも含めてご相談いただくような機会、
もしくは関係者が集まっていただくような機会があったほうがよいかもしれない。
日本語JPドメイン名の登録開始の時に予約ドメイン名を設けたことは、非常に先
見の明があり大きな混乱を防げたということだが、今後普及が進むとおそらく
ASCIIドメイン名よりも日本語ドメイン名の方が揉め事が起きやすいのではない
かと思う。今後の展望も含め、関係機関としても心配なところがあるかと思うの
で注意して進めていただきたい。


●了解した。


○今の点について、一つには既に存在する公的機関名あるいは近いうちに新設さ
れる可能性のある公的機関名を第三者がドメイン名として登録してしまい、当該
組織が使えなくなるという話。もう一つは、およそそんな公的機関は存在しない
し今後もできないだろうが、いかにも公的機関であるかのような名称の登録を許
していいのかという話がある。これは詐欺商法に使われる可能性があるため、政
府機関名や公的法人のような名称を使わせていいのかという問題である。これは
予約ドメイン名の問題ではなく登録規則の問題になるのではないか。


●そう考える。ただし、今ご指摘の「××のような」という文字列を定義するこ
と、あるいはこれを事前に審査することはとても難しい。おそらく審査を行うの
に長い期間と高い費用が必要になると思う。したがって、世界的にもそうである
が、ドメイン名では紛争が発生してからチェックを行い、必要に応じて罰するな
り取り消すなりの裁定を行うのが現実的であると考える。もちろん事前に防げる
ものを防ぐことは必要であるため、対応できる範囲がどこまでかという検討は行
っていく。

「省」や「庁」で終わる文字列は予約ドメイン名にしておいたほうがよいのでは
ないかという意見があるが、省庁以外でも「省」や「庁」で終わる名称もあるた
め、それを一様に政府のものと決めることは難しい。


◎いろいろご意見をいただきましたが、答申については文章を追加したものを諮
問委員の方々へご報告いただき、確認終了の日付をもって答申の日付とさせてい
ただきたい。その他ご指摘いただいた事項については、諮問委員会での方針決定
が必要であれば次の議題として取り上げていくことにしたい。世の中にはドメイ
ン名の利用に関してはさまざまなこと考える方がいるので、実際の運用において
は混乱を生じさせないような工夫の検討、あるいは関連機関とのご相談などを進
めていただくようお願いする。


●なお、本諮問事項に関連する事項として、参考までにご報告する。


[事務局より資料について説明]
  - ご参考 ドメイン名登録の際の注意


●今ご議論いただいたような不適切な登録について、ドメイン名登録の際に注意
していただく必要がある。もともと悪意をもって登録する人は仕方ないが、不適
切な登録ということを意識せずに遊び心で登録してしまう人が増えている。他人
の名前や商標などを勝手に登録・使用してはいけないということが、リテラシー
としてまだ伝わっていないところがあるため、このような教育的な情報提供も
JPNICとともに進めていきたいと考えている。


◎予約ドメイン名の取扱いに関する基本方針が示されたということで、この方針
にそって具体的な施策や規則を運営に反映するかということは適宜JPRSから諮問
委員会にご報告いただくということにしたい。



<議題(2) 2005年のJPドメイン名における規則・制度の変更点に関するご報告>

◎資料の内容について、事務局からご説明いただきたい。


[事務局より資料について説明]
  資料4 2005年のJPドメイン名における規則・制度の変更点に関するご報告

◎ただいまの報告に対して委員の皆様から、ご意見ご質問をいただきたい。


○7月21日の企業組合の件について伺いたい。企業組合が新たにドメイン名を登
録するときは「CO.JP」か「OR.JP」のどちらでも登録できるということか。


●現在、企業組合は「CO.JP」か「OR.JP」のどちらかを選択できるようになって
いる。一般的に企業組合は企業に近い組織として見られることが多いようだが、
非営利的な活動を行う企業組合も存在するため、すべてが「CO.JP」のイメージ
で見られることは適切ではないと判断し選択性とした。


◎以上、報告について了承した。



<その他>

《今後の予定について》
◎2006年度の諮問委員会の開催については、第16回を2006年5月、第17回を2006
年8月に予定している。具体的な日程については事務局からご相談させていただ
きたい。


《閉会》
以上をもって、第15回諮問委員会を閉会とする。


<閉会>

                                                                      以上

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