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委員会資料

第34回JPドメイン名諮問委員会議事録

株式会社日本レジストリサービス  第34回JPドメイン名諮問委員会  議事録

1. 日 時: 2010年10月27日(水) 10:00 ~ 11:25
2. 場 所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F
3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長 松本恒雄 副委員長 林一司 委員 原隆一 委員 唯根妙子 委員
4. 同 席 者: 堀田博文 (JPRS 取締役) 濱川渡 (JPRS 取締役) 松丸真紀子(JPRS 事務局) 藤井清吾 (JPRS 事務局)
5. 次 第:
1. 開会 2. 議題 (1)諮問書「地域型JPドメイン名の再構築について」(JPRS-ADV-2010001) に対する答申骨子(案)について (2)第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法について (3)その他 3. 閉会
6. 資 料:
資料1 JPドメイン名諮問委員会 委員一覧 資料2 答申骨子(案) 資料3 諮問書「第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法」 (JPRS-ADV-2010002) 参考資料1 諮問書「地域型JPドメイン名の再構築について」 (JPRS-ADV-2010001) 参考資料2 JPドメイン名諮問委員会規則 参考資料3 JPRSが「.日本」管理運営事業者の候補事業者として選定
7.議 事:(◎は委員長、○は委員、●はJPRS取締役および事務局の発言) ------------------------------------------------------------------------ <開 会>
《開会の挨拶》
《出席状況の報告》
●本日の委員会には、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、林一司委員、原隆一 委員、唯根妙子委員、以上5名の出席をいただいている。従って、JPドメイン名 諮問委員会規則第13条に規定されている、開催に必要な定足数の「全委員の過半 数」を満たしていることを報告する。
なお、遠藤紘一委員は、本日、ご都合によりご欠席の旨、予めご連絡をいただい ている。
本日、JPRSからは堀田博文、濱川渡、松丸真紀子、藤井清吾が同席する。
<議題(1)諮問書「地域型JPドメイン名の再構築について」(JPRS-ADV-2010001) に対する答申骨子(案)について>
◎本年8月25日に開催された第33回委員会のなかで、JPRSより地域型JPドメイン 名の再構築について諮問書を提出いただいた。今回は、前回の議論を踏まえて、 事務局にて答申骨子(案)を作成していただいたので、答申骨子(案)について 議論し、今後、答申書として整理していく上での判断材料としたい。
答申骨子(案)の内容について、事務局より説明をお願いしたい。
[事務局より資料について説明] - 資料2 答申骨子(案)
●答申骨子(案)については、本日ご欠席の遠藤紘一委員より、事前に「異議な し」とのコメントをいただいている。
○地域型JPドメイン名の第3レベルを誰でも登録できるようにした場合(以下、 地域型JPドメイン名の汎用化)、たとえば、インターネットユーザーが、 「yamaguchi.jp」を見た時、それが県名なのか苗字なのか区別できるのだろうか。 混乱が起きるのではないだろうか。
○現在、「yamaguchi.jp」は誰でも登録できるのか。都道府県名は予約されてい るのか。
●現在、都道府県名のラベルは予約されており、登録できない状態にしている。
○そうであれば、都道府県名のラベルは、汎用JPドメイン名ではなく地域型JPド メイン名を表すことになるので、インターネットユーザーの混乱は起きないので はないか。
○インターネットユーザーが、その区別をつけるのは難しい。
○地域型JPドメイン名の汎用化をインターネットユーザーに理解してもらうのか 難しいと思う。
○答申骨子において、想定外のトラブルへの対応についても書いておくのがよい のではないか。
●汎用JPドメイン名で都道府県名によく似た文字列を登録し、サブドメインを 「city」や「pref」などにすれば地域型JPドメイン名のように運用することもで きてしまう。言い換えれば、現在の汎用JPドメイン名で起きる問題以上にはなら ないのではないかと思う。これまで汎用JPドメイン名を10年近くサービスしてき たが、商標や商号、それに類似した文字列を登録してくるケースはあるが、地域 名でそういったものがどのくらいでてくるかというところだと思う。
◎商標などは商標権者がいるが、地域名の場合は、権利者があまり明確ではない。 何かあった場合にどう判断するのか明確であるとよいと思う。また、明確にして おけば、登録しても無駄だという抑止力にもなると思う。
○「yamaguchi.jp」を見た時、それが県名なのか苗字なのか区別できないといっ た混乱が起きる可能性がある点については、地域型JPドメイン名がどの程度イン ターネットユーザーに認識されてるのかによるのではないか。あまり認識されて いないのであれば、地域型JPドメイン名の第3レベルを開放しても混乱は起きな いのではないか。
○仮に認識されていないのであれば、地域型JPドメイン名の汎用化がインターネッ トユーザーにとって魅力的に映るのかというところに話が戻ってしまうと思う。
○登録する側からすれば、第3レベルか第2レベルのどちらに文字列を登録するの かということだと思う。地域との結びつきを強調するのであれば、第3レベルに 登録するだろうし、そういう意識を持たなければ、第3レベルには登録しないだ ろう。
◎地域型JPドメイン名の汎用化を望む意見はあるのか。
●地域型JPドメイン名再構築検討部会(以下、検討部会)においては、地域に根 ざしたサービスや地域をアピールしたいという時に地域名を使いたいといった意 見が出ていた。また、現在の地域型JPドメイン名でも地域名は入っているが、長 い、わかりにくいなどといったことから、新たなものが望まれている。
○地域に結びついていることをアピールするのであれば、そこを管理しないと結 びつきに対する信頼がなくなると思う。
○答申骨子(案)において、登録する際に地域との結びつきを要件にするのかと いう一番重要な部分をはっきりさせないのはどうかと思う。答申を二段階に分け てもよいかもしれない。まず、地域型JPドメイン名を再構築し活性化するのはよ いと答申する。次に、地域との結びつきを要件とするかという点は、もう一度検 討してもらった後に答申するのでもよいかもしれない。
◎これまでは、答申の上では抽象的に書き、その後、検討状況などを報告しても らっている。この委員会で合意した内容は、答申というきっちりしたものにする かはともかく、それなりの効力はあるとは思う。答申を二段階にするというやり 方もあるのかもしれない。
●ここまでの議論から、地域との結びつきはある程度必要で、そこをどうチェッ クするのかについてはサービスのスペックの話なので検討して欲しいという意見 と捉えた。答申骨子(案)では、その点を要件としないことも許す書き方になっ ているので、「地域との結びつきは要件とすることが望ましいが、その方法につ いては慎重に検討することが望ましい」といった書き方にしてはどうか。
◎要件を複雑にすると審査にコストがかかり、料金が高くなるといったことにつ ながることもあると思う。一方で、地域との結びつきを要件としなければ、汎用 JPドメイン名との違いがなくなってしまう。バランスの問題だと思う。
○答申骨子では、地域との結びつきは要件にして、どの程度の結びつきを要件と するかについては慎重に検討するといった内容にするとよいと思う。
◎前回の委員会で優先登録に関する議論があったが、その点についてはどうか。
●前回の委員会では、地域型JPドメイン名を登録したかったが何らかの理由で地 域型JPドメイン名以外を選択した登録者、もしくは、地域型JPドメイン名を持っ ている登録者に優先登録の権利を与えるといった議論があった。検討部会では、 地域型JPドメイン名の登録者に対してだけ優先登録の権利を与えると不公平であ るという意見があった。汎用JPドメイン名を開始した時とは状況が異なる。
○汎用JPドメイン名を始める時は、CO.JPドメイン名を持っている人に優先登録 を認めたのか。
●CO.JPドメイン名やNE.JPドメイン名といったすべての属性型JPドメイン名登録 者や商標や商号などを持つ人に対して優先登録を行った。そして、同時申請期間 を経て、現在の先願登録に移行した。
●10年前の汎用JPドメイン名の導入時との違いは、地域型JPドメイン名の登録者 を優先するのか、CO.JPドメイン名の登録者を優先するのかなど、同時には満た せない状況にある。検討部会では特定の登録者を優先することは不公平になるの で、優先登録はせず、同時申請がよいのではないかという意見になったのではな いかと思う。
○優先登録は地域との結びつきに関係してくる。地域との結びつきをきちんと説 明できた人を優先しましょうという議論はでてくるかもしれない。その場合、審 査は大変か。
●その審査は大変になる。優先登録することは、CO.JPドメイン名と地域型JPド メイン名のどちらかを選んだ人を優先することになる。たまたま地域型JPドメイ ン名を選んだ人を優先するのかといったことや、CO.JPドメイン名を選んだ人は 優先しなくてもよいのかという問題になると、地域に密着しているかという基準 をもってしてもどちらを優先すべきかという点は決まらないことになる。
○その点は抽選すればよいと思う。原案では、優先を一切認めないで何も登録し ていない人と同列で始めようとしていたのではないか。地域との関係があり、か つ、何かすでにドメイン名を持っている人を優先するという方法はあるのではな いか。
◎たとえば、同じドメイン名に対して、2社から申請があった場合、どちらがよ り地域に密着しているのか審査するのは難しい。
○すでに何らかのドメイン名を登録している人は同列になり、登録していない人 と比べれば優先される。同列だから抽選するということではないか。
●論理的には存在する解だと思う。検討部会でもそのような案はでていたようだ が、そこまでやる価値は無いのではということだったと思う。現在の規則では、 地域型JPドメイン名を登録すると、他の地域に転居した場合でも継続して使える ようになっている。そうすると、地域との結びつきは完全ではないにも関わらず、 そこまで拘ってもどうかという意見もあった。
◎検討部会では、なるべく早くサービスを始めたいという感じか。
●必ずしも早ければ早い方がいいというわけではない。顧客から要望があること や、今後、地域名のgTLDが出現するかもしれないが、日本全国を網羅してはでて こないと思われるので、JPドメイン名の下であれば全都道府県をカバーできるの で、地方の方にとっては地域型JPドメイン名の汎用化は望ましいという意見はあっ た。
◎要望があるのであればなるべく早く始めるのがよいと思う。
○地域型JPドメイン名を汎用化しても、現在登録している地域型JPドメイン名は そのまま使えるということなので、現在の登録者には不利益はないと思う。そう であれば、ある程度割り切って、一定の期間内の申請は同列とみなして抽選する ということでもよいかもしれない。
○結びつきのところを誰がどうみるのかが難しい。誰を同列と判断して抽選にす るのか。
○実際には難しいだろう。
○抽選の対象者の基準を示し、ある程度の納得感を出せれば、後は抽選だけの問 題ではないか。
○地域振興だけで考えれば、まず、住民票がその都道府県にあることや、法人で あれば登記がその都道府県にあるなどを抽選の条件に入れ、それ以降は、もう少 し広げて、今後のその地域でサービスしたいと思っている人にも広げていくのが よいのではないか。
○最初の抽選は尾を引くことになるので、ある程度割り切って、形式的な要件だ けがよいかもしれない。
●実装がどのくらい大変かという部分はあるが、最初の抽選のグループには所在 要件を設定することを1つの有力な方法として検討したいと思う。
◎本日の議論を整理して、次回の委員会で答申書をまとめるという流れになる。 本件については、事務局での取りまとめをお願いしたい。
<議題(2)第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法について>
◎「第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法」について、JPRSより説明を お願いしたい。
[取締役濱川渡より諮問書について説明] - 資料3 諮問書「第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法」 (JPRS-ADV-2010002)
○JPドメイン名諮問委員会規則で委員は6名と定められているので、選出する分 野やジェンダーの比率といった見直しの視点があると思う。
○委員には、女性は必ず入っていた方がよい。
○諮問委員会はオープンになっているが、委員を選出する分野や運営などに関し て外部から何かコメントはあるのか。
●特にない。
○資料3にある6分野から委員を選ぶことは公開しているのか。
●公開している。
○議論する余地があるとすれば、ドメイン名を登録する側として(4)一般企業 があるが、地方公共団体などもありかもしれない。
◎(4)一般企業の委員は、日本経済団体連合会から推薦をいただいているが、 分野を変える場合はどこから推薦いただくのかも合わせて検討する必要がある。
●色々な登録者がいるからといって、委員会でも色々な委員を並べることは難し いと思う。ドメイン名を登録する側の声は、指定事業者を経由して伝わってくる ことも多いので、本委員会でも、(2)JPドメイン名指定事業者を経由して意見 をいただける状況であればある程度実現できると思う。
○色々な登録者の分野に対応する委員を立てるのは実際は難しいだろう。
◎登録者の意見が(2)JPドメイン名指定事業者でカバーできる状況であればよ いと思う。他に意見があれば連絡いただきたい。委員の選任に関して、本日の議 論の趣旨を整理し、事務局にて答申書(案)を作成し、委員の皆様に確認をお願 いしたい。12月の次回委員会にて答申書としてまとめたいと思う。その後、来年 2月に予定している委員会までに、具体的な委員の推薦について進めていく。本 件についても、事務局での取りまとめをお願いしたい。
<議題(3)その他>
◎本日、事務局で準備した議題は以上だが、2008年度の諮問事項として議論いた だいた「.日本」に関する事項について報告があるとのことであるので、JPRSよ り説明をお願いしたい。
[取締役堀田博文より資料について説明] - 参考資料3 JPRSが「.日本」管理運営事業者の候補事業者として選定 - 「.日本」の話題からは外れるが、McAfeeから、2年連続で「.jp」は世界で最 も安全な国別ドメインというニュースがあった。 http://newsroom.mcafee.com/article_display.cfm?article_id=3703
○提案した内容は、「○○○.日本」を「○○○.jp」に完全に一致させるという ことか。
●提案書にはそのように記載した。
○「co.jp」を「会社.jp」にするといった検討は別の話か。
●別の話である。一定の利用が出てきた後、そういった検討の余地はある。
●日本人からすると「.jp」と「.日本」は同じと思うが、アラビア人などは同じ とは思わないようである。
◎商標権の専門家に聞いたことがあるが、商標の視点からみても、 「○○○.日本」を「○○○.jp」は同一観念ということであった。国によって異 なっているようだ。
《今後の予定について》
◎次回の諮問委員会の開催については、第35回を2010年12月16日(木)15:30か ら開催する。12月の委員会にて「地域型JPドメイン名の再構築」および「第6期 JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法」について議論をまとめた上で、委員会 として年内に答申書にまとめることになるかと思うので、よろしくお願いします。
<閉会> ------------------------------------------------------------------------

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