委員会資料
第38回JPドメイン名諮問委員会議事録
株式会社日本レジストリサービス 第38回JPドメイン名諮問委員会 議事録
1. 日 時: 2011年9月6日(火) 14:00 ~ 15:40
2. 場 所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室
東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F
3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長
松本恒雄 副委員長
遠藤紘一 委員
林一司 委員
原隆一 委員
唯根妙子 委員
4. 同 席 者: 堀田博文 (JPRS 取締役)
宇井隆晴 (JPRS 事務局)
松丸真紀子(JPRS 事務局)
5. 次 第:
1. 開会
2. 議題
(1) 2011年度諮問事項についてのご報告、ご審議
(2) その他
3. 閉会
6. 資 料:
資料1 JPドメイン名諮問委員会 委員一覧
資料2 諮問書 組織合併時等における属性型・地域型JPドメイン名の1組織
1ドメイン名制限緩和について(JPRS-ADV-2011001)
資料3 組織合併時等における属性型・地域型JPドメイン名の1組織1ドメ
イン名制限緩和について
7.議 事:(◎は委員長、○は委員、●はJPRS取締役および事務局の発言)
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<開 会>
《開会の挨拶》
《出席状況の報告》
●本日の委員会には、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、遠藤紘一委員、
林一司委員、原隆一委員、唯根妙子委員、以上6名の出席をいただいている。従っ
て、JPドメイン名諮問委員会規則第13条に規定されている、開催に必要な定足数
の「全委員の過半数」を満たしていること報告する。
本日、JPRSからは堀田博文、宇井隆晴、松丸真紀子が同席する。
<議題(1) 2011年度諮問事項についてのご報告、ご審議>
◎本年5月19日に開催された第37回委員会の中で、「JPドメイン名の概況とドメ
イン名を取り巻く状況に関するご説明」として、JPドメイン名も含めたレジスト
リの状況やJPドメイン名の特徴と課題についてJPRSより紹介いただいた。今回は、
紹介いただいたトピックの中から、組織合併時等における属性型・地域型JPドメ
イン名の1組織1ドメイン名制限緩和について、諮問書として提出いただいてい
る。諮問書の内容について、JPRSより説明をお願いしたい。
[取締役堀田博文より諮問書について説明]
- 資料2 諮問書 組織合併時等における属性型・地域型JPドメイン名の1組織
1ドメイン名制限緩和について(JPRS-ADV-2011001)
●詳細については事務局より説明する。
[事務局より資料について説明]
- 資料3 組織合併時等における属性型・地域型JPドメイン名の1組織1ドメイ
ン名制限緩和について
○現在、1組織1ドメイン名の原則は、安心・安全なJPドメイン名に寄与しており、
評価できると思う。まず初めに、特定の場合に複数の属性型・地域型JPドメイン
名の登録を認めることによって、現状の安心・安全・信頼性が担保できるかどう
かという評価を行う必要があるのではないか。大きなデメリットが無ければ、複
数の登録を認める方向で考えればよく、大きなデメリットがあれば今回の議論は
成り立たないと思う。
●1組織1ドメイン名であれば、自らの組織で使うドメイン名を登録し、他人の商
標に近いものなどの登録は通常行わないと考えられるので、これが安心・安全に
つながっていると思う。1組織2ドメイン名だと危ないのかというところだが、今
回の場合、2つのドメイン名を持つことになっても、確かにその組織が使うとい
うことが確認できるのであれば安心・安全は損なわれないのではないかと考えて
いる。
○1組織2ドメイン名でも良いのであれば、なぜ1組織3ドメイン名はダメなのかと
いうことになり、歯止めが効かなくなるのではないか。
●指摘いただいた通りであり、3社が合併すれば3つのドメイン名を持っていても
良いのではないかということだと思う。1組織でいくつまで登録してもよいとい
うルールで歯止めをかけるのではなく、実態として合併する際の社数までは許し
てもよいのではないかと考えている。
○現在、株式会社を設立するだけなら安くできるという状況にあり、補助資料の
サイバースクワッティングの可能性があるドメイン名の登録者を見ると、形式的
には別組織だが、事実上複数登録しているように見える。それが今の仕組みで防
ぎようがないのであれば、組織合併や営業譲渡などの場合は無理に1つにさせる
必要はないのではないかと思う。
●補助資料のサイバースクワッティングの可能性があるドメイン名で、実在しな
い会社が登録しているものは廃止してもらうよう働きかけている。
○実在しないというのは登記されていないということか。
●そうである。
◎会社Aがドメイン名を廃止した後、そのドメイン名を会社Bが登録する。会社C
が会社Aと合併した場合、会社Cは会社Bが登録しているドメイン名は自分に権利
があるということを主張できるのか。
○会社Aはもう使わないということでドメイン名を廃止したので、会社Cにその権
利はないと思う。
○廃止されたドメイン名を他社が登録することを認めると、紛らわしいWebペー
ジを立ち上げることも認めることになるのではないか。
●廃止されたドメイン名を登録できないようにすれば安全なのだと思うが、使え
るドメイン名にも関わらず使わせないという不便さとのトレードオフになる。本
当に使い続けるドメイン名は、使い続けられ、それ以外は廃止し他者が登録可能
とするというくらいがちょうどよいポイントではないかと考えている。
○廃止されたドメイン名を登録させないようにして死蔵するよりは、ドメイン名
を廃止した登録者が、登録を希望する組織に登録を許可する、という方法も案と
してはあるだろう。
○安全性・信頼性を維持しながら、ドメイン名を無駄にしないためにどういう方
法があるか、そして、複数の登録を認めることが登録者や利用者にとってよいこ
となのかという論点があるのだろう。
○会社は合併だけでなく分割もある。1組織1ドメイン名が今の時代に相応しいの
かということもあるのではないか。
○事業譲渡の場合、その事業のWebサイトにアクセスしたいと思った人は、ドメ
イン名が無くなるとアクセスできない。
●営業譲渡の場合も複数のドメイン名を登録したいという要望はでる。また、社
名自体がサービス名になっている場合があるが、この場合は、営業譲渡先でドメ
イン名を2つ持ちたいという要望が強い。
○組織が営業譲渡であるため複数の登録を認めて欲しいと言えば、JPRSが認めざ
るを得ないとなると、極端に言えば属性型JPドメイン名が汎用化してしまう恐れ
があるのではないか。
◎以前は営業譲渡する場合、公正取引委員会に届出をしていたので、JPNICがJP
ドメイン名の登録・管理を行っていた時は、それをもとに確認していた。
○ドメイン名の登録者の履歴がわかるようにすると良いのではないか。
●Whoisで現在の登録者やその登録者がいつ登録したのかといった情報が表示さ
れるようになっている。データベースには過去の登録者の情報も残っていると思
うので、その情報をWhoisで表示させることもやろうと思えばできなくはない。
また、あるWebサイトにアクセスすると、ドメイン名の登録者が最近変わったと
いうことをブラウザが調べて注意喚起するという仕掛けはできるかもしれない。
しかし、これはJPRSが実装できる範囲ではなく、ブラウザを開発している会社に
なってしまう。
◎ブラウザを開発している会社が登録者の履歴情報を得られるようにすれば、ブ
ラウザの開発競争が激しくなっているので、実装されるような動きも出てくるか
もしれない。
○資料3の13ページで、インターネット資源の有効利用で"△"と"×"があるが、
この差はどういう点にあるのか。
●インターネット資源の有効利用は、廃止されたドメイン名が登録できるという
だけでなく、インターネット上に残っている色々な情報において、旧ドメイン名
を参照している場合があり、そのドメイン名を廃止してしまうとアクセスできな
くなるということがある。案によってアクセスできる/できないということが起
こるので、それが差となっている。
○廃止された直後でも登録できるのか。
●ドメイン名が廃止されると、誰も登録ができなくなる一時凍結期間がある。そ
の期間は、属性型JPドメイン名で6カ月、汎用JPドメイン名で1カ月としている。
○一時凍結期間にあるドメイン名のWebサイトにはアクセスできるのか。
●Webサイトがなくなっているので、アクセスできない。
○ドメイン名を廃止したので、次はここにアクセスしてください、というような
表示はされないのか。
◎ドメイン名が廃止される前にそのような案内を表示させるのだろう。
○1人で複数の属性型JPドメイン名を登録させないとしていたのは、ドメイン名
の売買を抑制する意図があるのか。
◎JPNICでJPドメイン名を登録管理している時はそういう意図もあった。
○組織合併や社名変更する場合は、ドメイン名が変わることをわかった上で行う
のであり、そのドメイン名が使えなくなるといったことは許容するものではない
か。今までの属性型JPドメイン名がどんどん汎用化してしまい、属性型JPドメイ
ン名で達成しようとしていたものが、損なわれる恐れがあるのではないか。
◎委員の皆様においては、他に意見があれば委員会の開催時期に関わらず連絡し
ていただき、事務局において議論の整理や参考となる情報などを用意していただ
きたい。
<議題(2) その他>
◎本日、事務局で準備した議題は以上だが、昨年度の諮問事項として議論いただ
いた、地域型JPドメイン名の再構築に関する検討状況についての報告をお願いし
たい。
●地域型JPドメイン名の再構築については、2010年12月28日付けで答申をいただ
き、その内容に沿ってJPRSにて検討を進めてきたが、<都道府県名>.jp 以下の第
3レベルにドメイン名を登録する新しい形態でのサービスを2012年後半に開始す
る予定としていることを報告する。サービスの詳細については、引き続き検討を
進めていく。
《今後の予定について》
◎次回の諮問委員会の開催については、本年11月頃に第39回、2012年2月頃に第
40回の委員会を開催し、議論をまとめた上で委員会として答申書を出すことにな
るかと思う。具体的な日程については、事務局からご相談させていただきたい。
《閉会》
◎以上をもって、第38回諮問委員会を閉会とする。
<閉会>
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