検討の軸に関する利点/課題
はじめに
本資料は、検討の軸の各選択肢に対する利点や課題などについて委員から事前に頂いた意見をまとめたものである。
本資料をもとに、さらに利点/課題等の洗い出しを行い、今後の検討に役立てたい。
利点/課題
■設問1. 地域型JPドメイン名の登録に申請者の地域属性を必要とするか?
(1-a) 必要である
課題:
- 地域属性を表さない(汎用JPドメイン名)<政令指定都市名>.JP を利用者が容易に区別できる方法を考える必要がある (ドメイン名の利用停止かもしれない)
- (新たに指定されるであろう政令指定都市名の<xxx>.JP を全て予約しておくことは現実的ではないので)既に用いられている地域型JPドメイン名のみに限定される
- 引越ししてもドメイン名を変えなくて良いので、登録者の所在と地域の関連が一致しないものがある
- ステイタス、ブランドイメージ、信頼性があり、不要にすると混乱をまねく(既存の地方公共団体ユーザーの立場)
- 不要であるとされた場合、地域型ドメインの廃止や凍結を検討しそのいずれかとすることができるが、必要であるとなった場合、それが困難になること
- 必要であるとされた場合、現状を打開できる適切な案があまりないと考えられること
- (管理委譲することを是とする場合)管理委譲を希望する組織が複数ある場合、どの様に委譲先を決定すべきか?
- (管理委譲することを是とする場合)管理委譲先が2nd level名毎に異なる場合など、統一した割り当て基準で統制する必要があるか?
- 第2レベル、第3レベルは、申請者の住所確認(等)による必要があり繁雑さが解消しない
- (現行の第4レベル割当では)都道府県名直下の登録ができない
- (割当レベルを変更すると)現在、地域型JPドメイン名の利用者が著しく不利にならないように措置を講じる必要がある
その他:
- 地域型JPドメインとして残すなら必要。逆にこれが不要であれば地域型JPドメインを廃止し一般ドメインと同一化すべきと思える。
- 現在、登録時のみ所在の条件(引越し後までのチェックは行っていない)
(1-b) 不要である
課題:
- 現在、地域型JPドメイン名の利用者が著しく不利にならないように措置を講じる必要がある
- 組織/個人等の所在している地域がわからない
- 現在の地方公共団体ドメイン名の信頼性が損なわれる可能性がある
- 条件緩和への混乱、不満?(既存ユーザーの立場)
- 不要であるとされた場合、地域型ドメインの廃止や凍結を検討しそのいずれかとすることができるが、必要であるとなった場合、それが困難になること
- (管理委譲することを是とする場合)管理委譲先での割当規則は、委譲先に完全に任せて良いか?
- (現行の第4レベル割当では)都道府県名直下の登録ができない
- (割当レベルを変更すると)現在、地域型JPドメイン名の利用者が著しく不利にならないように措置を講じる必要がある
利点:
- 登録者の所在と関係なくドメイン名が登録できるため、ドメイン名の利用の幅が増える
- lg.jpへの促進の効果もあるかも知れない
- 登録の間口が広がる(本籍がある人、県人会、観光案内などの利用)
(新規ユーザーの立場)
■設問2.地域型JPドメイン名の登録に1組織1ドメインの制約を継続すべきか?
(2-a) 必要である
課題:
- サービス・商品・拠点毎にドメイン名が登録できない
- (管理委譲することを是とする場合)管理委譲を希望する組織が複数ある場合、どの様に委譲先を決定すべきか?
- (管理委譲することを是とする場合)管理委譲先が 2nd level 名毎に異なる場合など、1組織1ドメインの原則チェックをどの様に実現するか?
- (現行の第4レベル割当では)都道府県名直下の登録ができない
- (割当レベルを変更すると)現在、地域型JPドメイン名の利用者が著しく不利にならないように措置を講じる必要がある
利点:
- 不正取得の規制(新規ユーザーの立場)
- 不要にドメインをおさえる必要が無い(サブドメインの利用で1ドメインでも活用可)
- 地域型⇒地方公共団体のステータスが出る(既存の地方公共団体ユーザーの立場)
(2-b) 不要である
課題:
- 現在、地域型JPドメイン名の利用者が著しく不利にならないように措置を講じる必要がある
- 属性型JPドメイン名の利用者で、この制約により地域型JPドメイン名の割当を受けられなかった者に、優先登録権を与える必要があるか?
その場合、同一地域での名前衝突時の解決方法はどうするか?
- 簡単に登録できるため、ドメイン名利用促進が図られる可能性有り(登録規則まで踏み込んでいます)
- 条件緩和への混乱、不満?(既存ユーザーの立場)
- 地域属性を必要とするといった場合、汎用.jp的な展開ができるのか疑問
- (管理委譲することを是とする場合)管理委譲先での割当規則は、委譲先に完全に任せて良いか?
- (現行の第4レベル割当では)都道府県名直下の登録ができない
- (割当レベルを変更すると)現在、地域型JPドメイン名の利用者が著しく不利にならないように措置を講じる必要がある
利点:
- 登録の間口が広がる(サービス・商品毎のドメイン取得が可能)Service.tokyo.jpなどのドメイン競合時の対応(新規ユーザーの立場)
その他:
- 地域型JPドメインとしての利用を促進するため制約を解除すべき
■設問6. 地域型JPドメイン名の今後の利用の意向について?
(6-a) 今後も積極的に利用し続ける意向である
課題:
- 地方公共団体の Web ページが、地域型JPドメイン名と LG.JPドメイン名で混在しており判りづらい
- 再構築をした場合、現登録ドメイン名は無期限で利用を続けられるようにすべきか
- HP、メール等で既に利用している。変えたくない方への対応(既存ユーザーの立場)
- 現状のドメイン名の取り扱いを決める必要がある
その他:
- 現状維持のコストが大幅でなければ、変更に伴う実コストのほうが大きくなるので、(6-a)と(6-b)の違いは微妙かも?
- 臨時職員はlg.jp使えない?
(6-b) 積極的ではないが、利用/保有していたい
課題:
- 他に利用したいドメイン名があるときに、1組織1ドメイン名が制約とならないか?
- 現状のドメイン名の取り扱いを決める必要がある
その他:
- 現状維持のコストが大幅でなければ、変更に伴う実コストのほうが大きくなるので、(6-a)と(6-b)の違いは微妙かも?
- 個人利用の認知度は低い。昔(2000年頃)は個人はこれしか取れなかった
■その他
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仮に、地域属性をやめて、1組織1ドメインの制約をやめてもユーザは、長いドメインを使う気にはならないと思う。
もし、地域型JPドメイン名を今後、多くのユーザに使用していただくのであれば、構造の変更(第3レベルの解放を含めて)を議論すべきだと考える。