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増刊号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2003-09-11━
◆ FROM JPRS 増刊号 vol.4 ◆
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ヨーロッパ地域におけるVoIP/ENUM・DNSに関する最新動向
~RIPE 46 Meeting報告~
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2003年9月1~5日の日程で、第46回RIPE(Reseaux IP Europeens) Meetingがオ
ランダ・アムステルダムで開催されました。
ヨーロッパ地域のインターネットにおけるドメイン名やIPアドレス・AS番号等
の各種資源管理や、各国・各地域間をまたがる広域ネットワークに関する各種
の調整は、RIPEの下に組織されたRIPE NCC(Network Coordination Centre)が
行っています。RIPE NCCは、ヨーロッパ地域におけるRIR(Regional Internet
Registry)の業務のみにとどまらず、インターネット全体に関連する技術研究
やポリシーの調整活動についても、広くカバーしており、そのことが特徴とな
っています。
RIPE Meetingは大きく分けて、ヨーロッパのネットワークオペレータの技術情
報の交換・議論の場であるEOF(European Operators Forum)、技術トピックス
ごとにそれぞれ設けられている各WG(Working Group)、全体会議であるPlenary
の3つにより構成されています。今回はその中から、EOFで行われたVoIP/ENUM
Tutorial、およびDNS WGとDNR Forumが統括された形で再構成されたDN* WGで
の話題について報告いたします。
◇ ◇ ◇
▼VoIP/ENUM Tutorial
今回のEOFでは、VoIP/ENUMがメインテーマとされ、関連するチュートリアルが
終日に渡って開催されました。これらのチュートリアルは、現在、インターネ
ット上のテレフォニー(電話通信) サービスがどのように実現されているかに
ついて、特にインターネット系の技術者の理解を促進することを目的に、ENUM
について先進的な試みを積極的に行っているオーストリアの技術者が中心とな
って開催されました。
午前中は入門および技術解説を中心に、以下の話題が取り上げられました。
・ENUMおよびVoIPの入門解説
・従来の電話網(PSTN)に関する歴史についての解説
・SIPおよびH.323の解説
・ENUMの解説
午後はより専門的、かつ現在の技術課題となっている各トピックスの解説が行わ
れました。
・VoIPにおけるセキュリティ、プライバシー、課金に関する考察
・VoIPにおけるCLI(Calling Line Identification)の信頼性に関する考察と提案
・PBX機能をサポートするオープンソースプログラムのENUM対応に関する試み
・ENUM登録システムとDNSに関する現状と考察
全体として、ヨーロッパ各国のエンジニアが集まる場であるRIPE Meetingの場
を利用し、VoIPおよびENUMに関する総合的な理解度を向上させようという狙い
が感じられました。
▼DN* WG
従来のRIPE Meetingでは、ドメイン名の登録に関する周辺技術やポリシー全般
を取り扱う場であるDNR(Domain Name Registration) Forum、およびDNSに関す
る最新技術・運用技術やポリシー全般を取り扱う場であるDNS WGの2つのWGが
別々に運営されていました。しかし前回のRIPE Meetingで、両WGで取り上げる
内容は非常に関連性が高く、またほぼ同じメンバーが同じような話題を両方の
WGで取り上げることが多いことから、2つのワーキンググループを統合・強化
し、新たにDN* WGを試験的に発足させることが提案・了承されました。
今回のDN* WGで取り上げられた話題のうち、ここでは国際化ドメイン名(IDN)
の話題と、最近急速に展開が図られているルートサーバのAnycast化に関する
状況について報告いたします。
○普及段階に入ったIDN
IDNについては、.pl(ポーランド)のレジストリから、他のヨーロッパ地域
のccTLDにさきがけて2003年9月11日からIDNの正式運用を開始する旨の報告
が行われました。.plにおけるIDNの登録ポリシーは、Internet Draftとして
公開されています。
また、.se(スウェーデン)からは10月21日からのIDNの正式運用の開始、.de
(ドイツ)からもレジストラに対する登録テストベッドを開始するとの報告が
行われました。これらの報告から、ヨーロッパ地域においてもIDNが急速に
普及しようとしていることがうかがえます。
さらに今回JPRSが、日本語JPドメイン名およびJP DNSに関する現在の状況
についての発表を行いました。特に日本語JPドメイン名の現状やこれまでの
取り組みについては、会場からも多くの質問が寄せられ、IDNがヨーロッパ
地域においても、大きな関心事となっていることが改めて確認されました。
○Anycast化が進むルートサーバ
ルートサーバについてはF、I、Kそれぞれのルートサーバの技術担当者から、
Anycastに関する今後の展開の予定についての発表が行われました。
ルートサーバのミラーリングを現在最も積極的に行っているF(ISCが管理)か
らは、現時点で既に世界各国で12箇所のノードを稼動させており、近日中に
さらに5箇所のノードが稼動予定との発表が行われました。
ヨーロッパ地域にはIとKの2つのルートサーバがあり、ともにAnycast化の推
進に取り組んでいます。これら2つのルートサーバのうちI(Autonomicaが管
理)は、非常に積極的にAnycast化を進めようとしており、1年以内に大手IX
やISPを中心に20~25のノードを稼動させたいとの発表がありました。
またK(RIPE NCCが管理)も以前からAnycast化を進めており、現在既にAnycast
による稼働がアムステルダムとロンドンの2箇所で行われていること、今後、
RIPE NCCが管轄するヨーロッパ地域を中心にノードを増やしていきたい、な
どの報告が行われました。
▼まとめ
RIPE MeetingはIETF等の他の会議と比較して、より運用技術に関連した話題が
取り上げられることが多くなっています。特にドメイン名やDNSの管理運用に
関係する最新動向が他のミーティングに先がけて発表されることが多く、今後
も非常に注目されるミーティングです。
◇ ◇ ◇
◎関連URI
・RIPE NCC
http://www.ripe.net/
・RIPE 46 Meeting
http://www.ripe.net/ripe/meetings/ripe-46/
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