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増刊号

vol.21

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2004-07-12━
                       ◆ FROM JPRS 増刊号 vol.21 ◆
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  アジア全域からの参加者がインターネットの過去・現在・未来を議論
          ~ 第5回 Asia Pacific Next Generation Camp 報告 ~
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2004年7月2日~5日の4日間に渡り、オーストラリア・ケアンズで第5回Asia
Pacific Next Generation Camp(APNG Camp)が開催されました。アジア太平
洋地域の若い世代が「インターネット」をキーワードに集い、参加者それぞれ
のインターネットへの携わり方の立場を越えて、多くの意見交換を行いました。

今回APNG(Asia Pacific Networking Group)は、JPRSを含む複数のスポンサー
の協力を得て、Fellowship Programを初めて実施しました。50名以上の応募者
の中から選抜が行われ、7ヶ国計11名の参加が実現しました。これまで多くを
占めていた中国、台湾、韓国、日本からのCamp参加者に加え、Fellowship
Programを通じてアジア地域全体からの参加者を得ることが可能となり、イン
ターネットを巡る多様な事情を知り相互理解を図る点で、従来以上に意義のあ
るCampとなりました。

また、APNG Campの母体であるAPNGの年次総会も合わせて開催され、チェアに
よるAPNG全体の報告と共に、Next Generation Camp、Internet History
Museum、At Largeの3つのCommitteeそれぞれのチェアから、活動状況の報告が
行われました。

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▼APNG Campとは

APNG Campは、これからのインターネットを担う人材の発掘・育成を目的とし
て、APNICをはじめ、多くのAP地域のインターネット組織の母体となったAPNG
(Asia Pacific Networking Group)の枠内で2002年にスタートした活動です。
これまでバンコク(2002年2月)、上海(2002年8月)、台北(2003年2月)、
釜山(2003年8月)と開催され、今回のケアンズでの開催が5回目となります。
APNG CampはAPNGが発足以来掲げている"Open Membership"を継承しており、様々
なバックグラウンドを持つ人が誰でも自由にそれぞれのセッションに参加でき
るオープンな形で行われています。今回は、バングラデシュ、ブータン、イン
ド、パキスタン、スリランカ、タイ、フィリピン、オーストラリア、中国、台
湾、韓国、日本などから40名程の参加者が集いました。

▼5th APNG Campのプログラム

今回のCamp全体のプログラムは大きく4つに分けることができます。1つ目は参
加者によるプレゼンテーションで、主に南アジア・東南アジアにおけるインター
ネットの歴史、現状についての報告と質疑応答が行われました。

2つ目はコミュニティを牽引している方々からのインターネットの最新動向に
関するチュートリアルです。APNICなどのアジア太平洋地域のインターネット
組織からの報告や、DNS、セキュリティ、VoIPに関するセッションが開催され
ました。日本からは、東京大学の加藤朗助教授、奈良先端科学技術大学院大学
の山口英教授が講演しました。

3つ目は参加者それぞれの関心領域に沿ったWGに分かれての活動です。APNG
Campでは(1)Network Research、(2)Internet Development、
(3)Internet Business and Venture Start-ups、(4)Culture の4つのWGが
活動しており、それぞれにおいてプレゼンテーションの実施と討論が行われま
した。その内容は最終日にWGチェアから報告され、参加者全員の間で共有され
ました。

4つ目は参加者の自己紹介や、各国・地域の活動紹介、APNG Campの運営に関す
る意見交換を行う時間枠です。各国・地域での活動が行われている日本、韓国、
台湾からの報告が行われましたが、これらの報告の中で特筆すべきは、台湾に
おけるTWING(TaiWan Internet Next Generation)の活動が規模も大きくなり、
大変盛り上がってきている点です。5月末に開催された第2回TWING Campに先立
ち、TWINGの中心メンバはTWING Camp参加者獲得のため、各地の大学を訪問し
ました。TWINGの活動を支援しているICRT(International Community Radio
Taipei:台湾の英語ラジオ局)の人気DJが同行する形で行われた大学訪問は、
TWING Campへの参加者が100名以上になるという成果を生みました。

▼今後のAPNG Camp

釜山での第4回Campで結成されたWorking Groupを継続し、メールやメッセンジャー
などを用いオンラインで意見交換を続けていくこと、日本におけるng-tf
(Next Generation Task Force)、台湾におけるTWINGのような活動を参考に、
アジア全域の各国・地域それぞれにおける次世代人材育成活動を充実させてい
くことが確認されました。

また、次回の第6回APNG Campは2005年2月21日~2月23日の3日間、京都で開催
予定のAPRICOT2005に合わせて開催することが決定され、今回のCampで結成さ
れた第6回CampのCamp Committeeがその準備にあたっていくこととなりました。

          ◇                     ◇                     ◇

◎関連URI

  ・The 5th Asia Pacific Next Generation Camp
      http://www.apng.org/xoops/modules/camp/5th_index.php

  ・APNG(Asia Pacific Networking Group)
   http://www.apng.org/

  ・TWING(TaiWan Internet Next Generation)
   http://www.twing.org.tw/

  ・JPNIC ng-tf(Next Generation Task Force)
   http://www.nic.ad.jp/ja/ng-tf/      

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