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増刊号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2005-09-06━ ◆ FROM JPRS 増刊号 vol.43 ◆ ━!JP━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━JPRS━━ ___________________________________ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ AP* Retreat会合報告 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2005年8月22日にAP*(APstar) Retreat会合が台北において開催されました。 AP* Retreatは、アジア太平洋地域のインターネット団体の代表や、各国・地 域で重要な役割を担っている組織から参加者が集い、年に1~2回開催されてい ます。活動状況の報告を通じて相互の情報を共有し、さらにインターネットに 関連する現在進行形の課題に対して、アジア太平洋地域のコミュニティ全体と してどう取り組むべきかの議論が行われています。 今回の会合では、アジア太平洋地域のインターネットの歴史編纂作業の進め方、 WSIS(the World Summit on Information Society:世界情報社会サミット)や WGIG(Working Group on Internet Governance:国連事務総長の元に設けられ たインターネットガバナンスに関するワーキンググループ)で行われているイ ンターネットガバナンスに関する議論へのアジア太平洋地域からの貢献のあり 方、今後アジア太平洋地域のインターネットコミュニティを牽引する存在とな ることが期待される人材の育成方法等について議論が行われました。 ◇ ◇ ◇ ■アジア太平洋地域のインターネット関連組織からの活動報告 AP* Retreat会議の前半では、アジア太平洋地域のインターネット関連各組織 から、この半年間の活動と今後の予定について報告が行われました。今回の AP* Retreatで活動報告を行ったのは、次の8団体です。 ・APAN : Asia Pacific Advanced Network Consortium ・APCERT : Asia Pacific Computer Emergency Response Team ・APEET : Asia Pacific ENUM Engineering Team ・APNIC : Asia Pacific Network Information Centre ・APNG : Asia Pacific Networking Group ・APRUNet : Association of Pacific Rim Universities ・APTLD : Asia Pacific Top-Level Domain Association ・intERLab@AIT: Internet Education and Research Laboratory @ Asian Institute of Technology ■アジア太平洋地域のインターネット関連トピックスの報告と討論 引き続き、アジア太平洋地域における、インターネットの歴史編纂、インター ネットガバナンス、人材育成の3つについて報告と議論が行われました。 1つ目のテーマであるアジア太平洋地域のインターネットの歴史編纂について は、今年の2月に京都で開催されたAP* Retreat会議において、積極的に取り組 み、展開していくことが確認されています。今回の会合では、APNG History Committeeの一員として歴史編纂作業の中心的役割を担っているJPRSの遠藤淳 から、この半年間のAP* 事務局とAPNGの作業について進捗報告を行いました。 続いて、KAIST(韓国科学技術院)のKilnam Chon氏が作成したペーパー"A Brief History of the Internet in Asia"の最新版を会議参加者で確認しました。最 新版のペーパーは、これまでにメーリングリスト上で行われたコメントと、 APNGが実施した各国・地域における最初の電子メールとIP接続の時期に関する 調査結果を反映した内容となっています。このペーパーは次のURIで公開され ています。 ◎関連URI A Brief History of the Internet in Asia(ver.2.2) http://www.apstar.org/tw/ap-history.html 上記報告の後、今後の進め方や手法についての意見交換が行われ、今後も歴史 編纂活動を続けていくことが確認されました。また、TWNICのChing Chiao氏か ら、今回の会合開催地である台湾でのインターネット発展の歴史と最新事情に ついて報告が行われ、台湾における状況についての知見が広がることとなりま した。 その後、2つ目のテーマであるインターネットガバナンスの関連動向について、 報告と議論が行われました。まず、APNICのPaul Wilson氏から、アジア太平洋 情報開発プログラム(APDIP)による、インターネットガバナンス・オープン地 域ダイアログプロジェクト(ORDIG)の活動が紹介されました。ORDIGは、メーリ ングリストによる議論やオンラインアンケートなどを通じて、アジア太平洋地 域のインターネット関係者の声を集め、インターネットガバナンスについての 合意形成の基盤を作ろうという試みです。 引き続き、ハイパーネットワーク社会研究所の会津泉氏からWSISやWGIGの動向 およびICANN ALAC(At-Large Advisory Committee)の最新動向について報告が あり、参加者間で状況の共有が行われました。その後、NII(台湾)のKuo-Wei Wu氏(APNIC理事)から、AP RALO(Asia Pacific Regional AtLarge Organization)設立に向けての取り組みと今後の活動計画について報告が行わ れました。At-Largeの枠組みを通じて、ICANNに一般ユーザの声を届ける仕組 みをどのように構築していくかは、アジア太平洋地域のインターネット関係者 がこの数年に渡って取り組んでいることの1つです。 3つ目のテーマである人材育成については、AITのKanchana Kanchanasut氏と東 京大学の江崎浩氏が、SOI Asia(School of Internet)の活動についての発表を 行いました。インターネットを使うことで、アジア地域の教育にどのように貢 献できるのか、今後のインターネットの発展を支える人材育成の在り方につい て、意見交換が行われました。 ■今後のAP* Retreat 次回は、東京の秋葉原で開催される第21回 APAN会合に合わせ、2006年1月23日 に行われる予定です。 ◇ ◇ ◇ ◎関連URI ・AP*(APstar) http://www.apstar.org/ ・APAN http://www.apan.net/ ・APCERT http://www.apcert.org/ ・APNG http://www.apng.org/ ・APNIC http://www.apnic.net/ ・APTLD http://www.aptld.org/ ・AIT http://www.ait.ac.th/ ・APRUNet http://www.apru.org/ ・Open Regional Dialogue on Internet Governance (ORDIG) http://igov.apdip.net/ ・World Summit on the Information Society (WSIS) http://www.itu.int/wsis/ ・WGIG (Working Group on Internet Governance)(WGIG) http://www.wgig.org/ ・ICANN At-Large Advisory Committee (ALAC) http://alac.icann.org/ ・School of Internet(SOI) Asia http://www.soi.wide.ad.jp/soi-asia/about/index-j.html ━!JP━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━JPRS━━ 編集・発行:株式会社日本レジストリサービス(JPRS) http://jprs.jp/ http://日本レジストリサービス.jp/ 会議報告: http://jpinfo.jp/event/ メールニュース配信解除: http://jpinfo.jp/mail/ ご意見・ご要望: from@jprs.jp 当メールマガジンの全文または一部の文章をホームページ、メーリングリスト、 ニュースグループまたは他のメディア等へ許可なく転載することを禁止します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright(C), 2005 Japan Registry Services Co., Ltd. 2005年09月06日