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サーバー証明書発行サービス
2019/05/13 公開
2019年3月末頃から、iPhone/iPad/MacでWebサイトを開いた時「安全ではありません」という警告メッセージが表示されることが話題になっています。
実は、この警告メッセージはすべてのWebサイトで表示されるわけではなく、アクセス先のWebサイトの管理者が適切な設定を追加することで、表示されないようにできます。
この文書では、
この「安全ではありません」という警告メッセージは、アップルが開発しているWebブラウザーSafari(サファリ)が出しています。SafariはiPhone/iPad/Macに、標準でインストールされています。
アップルは新機能の追加や不具合の修正などのため、インストールされたSafariを定期的にアップデートしています。
2019年3月25日にリリースされたiOS 12.2/macOS 10.14.4に付属のSafari 12.1から、一部のWebサイトを開くと「安全ではありません」という警告メッセージが表示されるようになりました。インストールされたSafariがこのバージョンにアップデートされると、「安全ではない」と判断されたWebサイトを開いた時、この警告メッセージが表示されるようになります。
では、Safariはどういう基準でWebサイトが「安全ではない」と判断しているのでしょうか。それを知るためには、このメッセージはそもそも何のために表示されていて、何を警告しているものなのかを知る必要があります。
実は、この警告メッセージは今回初めて表示されるようになったのではなく、少し前のバージョンのSafariから表示されるようになっていました。2018年3月29日にリリースされたiOS 11.3/macOS 10.13.4に付属のSafariから、パスワードやクレジットカード情報の入力を求めるWebページとの通信が安全に行われていない場合に、この警告メッセージが表示されるようになっていたのです。
このバージョンのSafariでは、
しかし、セキュリティやプライバシーを向上させ、ユーザーの安全性を高めるためには、こうした第三者に漏れてはならない情報を扱うWebページのみを守るのでは、不十分だということが分かってきました。
そのため、アップルは2019年3月25日にアップデートしたSafari 12.1で(2)の条件のみ、つまり、通信が安全に行われていないすべてのページで「安全ではありません」という警告メッセージを表示するように、Safariの動作を変更しました。
なお、同様の変更は、グーグルが開発しているWebブラウザーChrome(クロム)でも行われています。Windows版のChromeで通信が安全に行われていないページを開くと「保護されていない通信」という警告メッセージが表示されます。
Webサイトを開いた時「安全ではありません」という警告メッセージが表示されないようにするには、それぞれのWebサイトの管理者が自分のWebサイトに、適切な設定を追加する必要があります。
ここでは、Webサイトの管理者向けに、警告メッセージが表示されないようにするために必要な二つの手順、「サーバー証明書の導入」と「常時HTTPS化」について説明します。
HTTPS(エイチティーティーピーエス)は、Webの通信(HTTP、エイチティーティーピー)を安全に行うようにするために開発された仕組み(通信プロトコル)で、インターネットで広く使われています。Webの通信をHTTPからHTTPSに変更する(HTTPS化する)ことで以下の四つを実現でき、相手との通信を安全に行うことができるようになります。
1. サーバー証明書の導入
Webの通信をHTTPS化するには、サーバー証明書の導入が必要です。自分のWebサイトで使うサーバー証明書を入手し、Webサイトを動かしているWebサーバーにインストールすることで、WebブラウザーとHTTPSで通信できるようになります。
サーバー証明書は、認証局と呼ばれる組織が発行しています。インターネットでは複数の認証局が運営されており、認証局ごとに、さまざまなサービスが提供されています。
JPRSも認証局の一つとして「サーバー証明書発行サービス」を提供しています。サービスの概要・お知らせなどにつきましては、こちらをご覧ください。
2. 常時HTTPS化
サーバー証明書をWebサーバーにインストールすることで、Webブラウザーとの通信にHTTPSを使えるようになります。これは、Webブラウザーとの間の通信手段としてHTTPに加え、HTTPSを使えるようになるということです。
そのため、警告メッセージが表示されないようにするためには自分のWebサイトの内容(Webコンテンツ)を更新して、Webブラウザーとの間の通信に常にHTTPSを使うようにする必要があります。これを常時HTTPS化といいます。
常時HTTPS化における作業の流れや注意点などにつきましては、JPRSの公開文書「常時SSL化について」をご覧ください。