JPドメイン名のサービス案内、ドメイン名・DNSに関連する情報提供サイト


増刊号

vol.81

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2007-08-30━
                    ◆ FROM JPRS 増刊号 vol.81 ◆
━!JP━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━JPRS━━
___________________________________

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
                   AP地域の次世代リーダー育成が課題に
                        ~AP* Retreat会合報告~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

第21回となるAP*(APstar)Retreat会合が2007年8月26日に、中国の西安で開
催されました。

AP* Retreat会合は、アジア太平洋地域のインターネット団体の代表や、各国
・地域で重要な役割を担っている組織から参加者が集い、年に1、2回開催され
ています。会合では、各組織の活動状況の報告や問題意識の共有に加え、イン
ターネットに関連する現在進行形の課題に対して、アジア太平洋地域のコミュ
ニティ全体としてどう取り組むべきかの議論が行われています。

今回の会合はAPAN Meeting(*1)の前日に開催されましたが、開催時期の重な
る国際会合もあったせいか、従来に比べて参加者数は多くありませんでした。
しかし、報告議題が少なかった分、各地域同士での情報共有・議論のあり方や、
APNGの将来像について、またインターネットの歴史情報を今後いかに残してい
くかなどの課題が積極的に取り上げられ、これらを中心とした密度の高い議論
が行われました。

(*1)Asia-Pacific Advanced Network
      http://www.apan.net/

          ◇                     ◇                     ◇

■アジア太平洋地域のインターネット関連組織からの活動報告

午前の部では、アジア太平洋地域のインターネット関連各組織から、この半年
の活動と今後の予定について報告が行われました。

活動報告を行ったのは、次の8団体です。

・ABS         : Asia Broadband Summit
・APAN        : Asia Pacific Advanced Network Consortium
・APCERT      : Asia Pacific Computer Emergency Response Team
・APNG        : Asia Pacific Networking Group
・APRALO      : Asia Pacific Regional AtLarge Organization
・APTLD       : Asia Pacific Top-Level Domain Association
・DotAsia Organisation
・intERLab@AIT: Internet Education and Research Laboratory @ Asian
                Institute of Technology

数年前までは、リーダー的人物が複数のAP組織を兼任しているケースがよく見
られました。しかし現在では、それぞれの組織が独立して活動するようになり、
人材が豊富になってきたことがうかがえます。

また、こうした状況の変化を受けて、APTLDやintERLab(*2)では、発展途上 
地域における人材の技術力向上を支援するプロジェクトが進められており、活
動の分野的・地域的広がりに加え、最近では、高度技術の共有・開発など、発
展段階に応じてプロジェクト内容にも広がりを見せています。

(*2)Internet Education and Research Laboratory
      http://www.interlab.ait.ac.th/
      インターネットにおける人材育成を目的としたタイの研究組織。

■Live E!プロジェクト

APNG Executive Committee代表の松本敏文氏より、Live E!プロジェクトの紹
介がありました。これは、温度・湿度・気圧などの気象情報を測定できるセン
サー「デジタル百葉箱」を各地点に設置し、それらをインターネットでつなぐ
ことにより様々な活動に役立てようというプロジェクトです。センサーの設置、
集められたデータの利用はオープンになっており誰でも参加することができま
す。そのため、気温の細かな動きを省エネに活かしたり、台風などの異常気象
の正確な情報をいち早く知り、災害対策に役立てるなど、さまざまな目的で創
造的に活用されています。参加者からは常に高い関心が寄せられ、今後の活動
のさらなる発展が期待されます。

■APNGの将来像

APNGは1994年に組織化され、その活動の中から多くのAP関連団体・組織が生ま
れ、それらの母体と位置付けられてきました。しかし最近では、APNG自身が新
たな活動を生み出さなくても、自発的に新たな活動、新たな組織が生まれるよ
うになりました。こうした変化から、APNGは次世代のリーダーを育成すること
を目的とした「APNG Camp」の活動を中心とした組織に生まれ変わりつつあり
ます。

会場では、新たな組織を若手が担っていくにはどうすればいいのか、組織の資
金集めを安定的に行う仕組みをシニアと若手がどう協力して作っていくべきか
などが話し合われました。今後も引き続き、良い方法を模索していくことにな
ります。

■インターネット・ミュージアム

最近、インターネットの歴史を記録しておくことの重要性が世界中で叫ばれて
います。歴史は、未来を形成するためにたいへん重要な情報ですが、記録して
おかないと消えてしまいます。

記録方法としてはまず、情報をどんどん蓄積しデータベース化し必要な情報を
検索するという方法がありますが、情報量が膨大で、玉石混交の歴史となる危
険性があります。もう1つ、情報を選定し見せる代表的方法として、歴史本を
制作したり、博物館のように関係資料などを展示することがあげられます。前
者は情報網羅性などのため非常に困難な作業を伴いますが、後者は前者よりも
比較的実現しやすいため、この「展示」することで歴史を残すという「インター
ネット・ミュージアム」を目指す活動がいくつか起きてきているようです。

会場では、ソウル大学校(韓国)のMyongkoo Kang教授が、韓国でのインター
ネット・ミュージアムに関する活動を紹介しました。歴史の記録に関する関心
は、韓国のみでなく世界各国に広まっているようです。日本においても今後、
関連団体などが中心となり歴史を記録していくことが期待されています。

■今後のAP* Retreat

今回のAP* Retreat会合では、AP地域の次世代リーダーをどう育てるか、AP*
Retreat会合自体を今後どう活性化していくか、という議論が中心となりまし
た。時代の変化に伴い、いくつもの組織がAPNGから巣立っていったことは良い
ことですが、次世代リーダーの育成が不足していることも事実です。そのため
にAPNG Campがその役割を担っていくという方針も合意されました。

次回のAP* Retreat会合は、2008年2月、台北でのAPRICOT会合に併設して開催
される予定です。

          ◇                     ◇                     ◇

◎関連URI

    ・AP*(APstar) http://www.apstar.org/
    ・ABS           http://asiabroadbandsummit.com/
    ・APAN          http://www.apan.net/
    ・APCERT        http://www.apcert.org/
    ・APNG          http://www.apng.org/
    ・APRALO        
    ・APTLD         http://www.aptld.org/
    ・DotAsia Organisation Limited
                    http://www.dotasia.org/
    ・intERLab      http://www.interlab.ait.ac.th/
    ・Live E!       http://www.live-e.org/
    ・韓国のインターネットミュージアム活動
                    http://i-museum.or.kr/

━!JP━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━JPRS━━
              編集・発行:株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
                            http://jprs.jp/
                            http://日本レジストリサービス.jp/
                会議報告:  http://jpinfo.jp/event/
  メールニュース配信解除:  http://jpinfo.jp/mail/kaijyo.html
          ご意見・ご要望:  from@jprs.jp

当メールマガジンの全文または一部の文章をホームページ、メーリングリスト、
ニュースグループまたは他のメディア等へ許可なく転載することを禁止します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright(C), 2007 Japan Registry Services Co., Ltd. 2007年08月30日