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ドメイン名関連会議報告

2023年

[第118回IETF Meeting] IETF全般に関する状況

本記事では、第118回IETF Meeting(IETF 118)における話題から、IETF全般に関する状況についてご紹介します。

witエリアの新設とart/tsvエリアの再編

IETF 118の全体会議(Plenary)でIETFチェアのLars Eggert氏から、Web and Internet Transportエリア(wit)の新設に伴うApplications and Real-Timeエリア(art)の一部の再編と、Transportエリア(tsv)の廃止が発表されました。

IETFのWGはその活動内容により、七つのエリアに分類されます。エリアの方向性や各エリアに所属するWGチェアの任命など、エリアの管理全般に対する責任は、エリアごとに任命されるエリアディレクター(AD)が負います。

今回の再編は、2023年9月8日にIESG[*1]から提案され、コミュニティからの意見を反映する形で、図1のように決定されました。

図1:witエリアの新設に伴う所属WGの再編(Plenaryの発表資料より)

[*1] Internet Engineering Steering Groupの略称。各エリアのADにより構成され、IETFの活動と標準化プロセスを管理し、議論の方向性をガイドする役割を担います。

IESGでは今回の再編の目的について、以下の3点を示しています。

  1. ADの採用が難しいポストを一つ減らす
  2. Generalエリア(gen)を除く、各分野のADの2名体制を維持する
  3. IESGの規模を必要以上に大きくしない

再編は、次回のIETF 119までに実施される予定です。今回の再編の結果、IETFのエリアは以下の七つになります。

IETFのエリア(IETF 119以降)