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ドメイン名関連会議報告

2024年

[第81回ICANN会合報告] 技術関連の話題

本記事では、第81回ICANN会合(ICANN81)における技術関連の話題についてご紹介します。

ブロックチェーンを用いた名前システムに関する話題

ICANN81に先立ち、2024年10月17日にICANN CTOオフィス(OCTO)が、ブロックチェーンとそれを用いた名前システムに関する、2本の文書を公開しました。[*1]

いずれも、概要を中立の立場で紹介した技術文書で、ブロックチェーンがもたらすファイナンスの側面には触れられていません。ICANNでは公開に際し、紹介する技術を推奨も批判もしていないことと、文書にはそれらに対する自身のポリシーや立場は含まれていないことを表明しています。

ブロックチェーンを用いた名前システムはICANNの場でも注目されており、ICANN81の複数のセッションで取り上げられました。その概要は以下の通りで、今後、さまざまな情報交換や議論が続けられる見込みです。

  • ブロックチェーンを用いた名前システムは多数存在しており、それぞれが独自の信頼モデルを持つ
  • 同じ名前が共存し得るため、名前システム同士やDNSの名前空間との間で、名前衝突が起こる危険性がある
  • 名前衝突を防ぎ、DNSとの統合を図るため、さまざまな試行錯誤が行われている
  • DNSとの統合がどのような形で行われるのか、ブロックチェーンとDNSが今後どのように関係していくのかについては、現時点で未知数である