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ドメイン名関連会議報告

2004年

AP* Retreat会合報告

~アジア太平洋地域のインターネットコミュニティの連携~
2004/03/08
2004年2月22日に、マレーシア・クアラルンプールにてAP*(APstar) Retreat会合が開催されました。AP* Retreatは、アジア太平洋地域のインターネット団体の代表や、各国・地域で重要な役割を担っている組織から参加者が集い、年に2回開催されます。この中で、活動状況の報告と、それを通じての相互の情報の共有、そしてインターネットに関連する各種の出来事に対して、アジア太平洋地域のコミュニティ全体としてどう取り組むべきかの議論が行われています。

Palace of the Golden Horses Hotel, Kuala Lumpur
会場となったホテルの外観 (Palace of the Golden Horses Hotel, Kuala Lumpur)

アジア太平洋地域のインターネット関連組織からの活動報告

まず、アジア太平洋地域のインターネット関連各組織から、この半年の活動と今後の予定について報告がありました。今回のミーティングで活動報告を行ったのは、次の団体です。

APAN
Asia Pacific Advanced Network Consortium
APCAUSE
Asia Pacific Coalition Against Unsolicited Commercial Email
APCERT
Asia Pacific Computer Emergency Response Team
APIA
Asia & Pacific Internet Association
APRICOT
Asia Pacific Regional Internet Conference on Operational Technologies
APNG
Asia Pacific Networking Group
APNIC
Asia Pacific Network Information Centre
APTLD
Asia Pacific Top-Level Domain Association
intERLab@AIT
Internet Education and Research Laboratory @ Asian Institute of Technology
SANOG
South Asian Network Operators Group

どの団体も、日頃はメーリングリストや電話会議で活動をしていますが、最低半年に一度、アジア太平洋地域内でface to faceで集まる場を持ち、情報交換を行っています。今回も、APRICOT会合に合わせ多くの団体がクアラルンプールで会合を開催しました。

これまでは、アジア太平洋地域の情報交換・意見交換といっても、太平洋に面する国々とインドシナ半島の国々が中心でしたが、今回SANOG による報告が行われたことにより、ともすれば関係が弱かった南アジアのコミュニティも情報交換の輪に加わりました。つまり、今回の会合の特筆すべき点としては、AP*Retreat会合が、アジア太平洋地域全体の活動に一歩近づいたことを挙げることができます。

Hot Topicsの報告

各団体からの報告の後は、インターネットを取り巻くHot Topicsについての報告と議論が行われました。今回取り上げられたテーマは、インターネットの歴史、ENUM、母国語によるインターネットアクセス(国際化ドメイン名など)、新TLD「.asia」創出に向けての活動、ICANN At-Large Advisory Committeeの活動、チュニジアで開催予定のWSIS(World Summit on the Information Society)に向けての取り組み、ルートサーバ管理などです。各テーマにつき、第一線で活躍する方々がプレゼンテーションを行い、その後、出席者の間で意見交換が行われました。

このうち、ENUM、および.asiaに関しては、アジア太平洋地域での協力関係を進めることについて、さらに議論を深めることが確認されました。

今後のAP* Retreat

次回の会合はAPAN、APNG/APNG Campなどとともに7月、オーストラリアのケアンズで開催されることが確認されました。

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本会議報告は、JPRSのメールマガジン「FROM JPRS」の増刊号として発行した情報に写真などを交えてWebページ化したものです。
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