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ドメイン名関連会議報告

2024年

[第121回IETF Meeting報告] IETF全般に関する状況

本記事では、第121回IETF Meeting(IETF 121)における話題から、IETF全般に関する状況についてご紹介します。

Itojun Service Awardが終了

IETFの活動を経済的・法的に支援し、他の標準開発組織(SDO)との窓口ともなっているISOCでは、Jonathan B. Postel Service AwardItojun Service Awardという、インターネットの発展に多大な貢献をした者を表彰する、二つの功労賞を制定しています。

Jonathan B. Postel Service Awardは1998年に逝去したJon Postel氏、Itojun Service Awardは2007年に逝去した萩野純一郎氏の功績にちなんでおり、前者はインターネットコミュニティへのサービスにおいて顕著かつ継続的な貢献をした個人・組織に、後者はIPv6ネットワークの開発・運用に関連する実用的な貢献をした個人・グループに授与されます。

今回のIETF 121のPlenary(全体会議)で、今年のJonathan B. Postel Service Awardをインターネットの誕生当初から開発に関わり、RFCを発明したSteve Crocker氏と、中国におけるインターネット開発のパイオニアであり、中国初のインターネットバックボーンCERNETを設計したXing Li氏に、Itojun Service Awardを企業内へのIPv6の導入・利用の拡大に10年以上にわたり取り組んできた、GoogleのJen Linkova氏に授与することが発表されました。

https://jprs.jp/related-info/event/imgs/IETF121-01_01.jpg

Itojun Service Awardの紹介(Plenaryの発表より)

また、ISOCのCEOから、今回をもってItojun Service Awardの授与を終了する旨が発表されました。ISOCでは終了の理由として、IPv6の普及が進んだことで活動の中心が特定の個人によるものから、組織によるものに変化したことを挙げています。