JPドメイン名のサービス案内、ドメイン名・DNSに関連する情報提供サイト


ドメイン名関連会議報告

2026年

[第85回ICANN会合報告] ICANNの取り組みやポリシーのレビューに関する議論

本記事では、第85回ICANN会合(ICANN85)におけるICANNの取り組みやポリシーのレビューに関する議論についてご紹介します。

ICANNでは定款上、定期的にICANN自身のミッションや組織構造などをレビューすることが定められています。一方で、レビュー対象の数や掛かるコストの大きさ、特にコミュニティメンバーのボランタリーな貢献を前提としている点から、レビューの枠組み自体が持続不可能であることが継続的に指摘されてきました。

これを受け、2025年5月にICANN理事会は、新しいレビュー制度の設計を開始するようICANN Orgに指示し、何をレビューするかについてコミュニティの対話を通じた共通理解形成を目指すこととしました(Review of Reviews)。

この活動を牽引するSO(Supporting Organization)/AC(Advisory Committee)の横断的なグループとして、Review of Reviews Cross-Community Group(Reviews CCG)が2025年9月に組成されました。活動は四つのフェーズに分けて進められており、2025年10月のICANN84で事実調査を行い、今回のICANN85で提案の分析及び策定を進めました。今後は、2026年6月に開催予定のICANN86で報告書案の提示を目指し、パブリックコメントなどを経て最終化する計画です。

ICANN85では、Reviews CCGがccNSO、GNSO評議委員会、GACなど各グループとの対話を実施し、最終日に全体総括のセッションが行われました。全体統括のセッションでは、レビュー体系(レビューの周期、対象、アプローチなど)案を説明した上で意見交換が実施されました。

提示されたマトリクス化されたレビュー体系案では、まず「レビュー」を以下の五つに分類しています。

1. 定款及び活動計画、財務計画の説明責任と透明性担保のレビュー
2. CIP(継続的改善プロセス)のレビュー
3. 組織構造のレビュー
4. レビュー項目のレビュー(Reviews of Reviews)
5. 必要性の要求に応じて実施するレビュー

また、それぞれのレビューについて、目的、手法及び想定される成果、頻度、根拠、開始方法、評価軸、評価実施者、評価受領者、期限を明確にすることが試みられています。

今回の議論を踏まえ、Reviews CCGはICANN86に向けて報告書案の作成を継続することとしています。