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ドメイン名の歴史

日本語JPドメイン名 - 導入の背景とその経緯 -

2014/11/03更新
日本語JPドメイン名とは、「国際化ドメイン名(IDN:Internationalized Domain Name)」と呼ばれる技術標準に準拠し、汎用JPドメイン名および都道府県型JPドメイン名において漢字・平仮名・片仮名といった日本語の文字を使えるようにしたものです。日本語JPドメイン名では「ドメイン名例.jp」や「ドメイン名例.東京.jp」というドメイン名登録が可能です。

国際化ドメイン名以前は、ドメイン名に使用できる文字は、英字、数字、ハイフン(ただし、ハイフンは文字列の最初と最後には使用できない)のみでした。しかし、世界的なインターネットユーザーの広がりにともない、英数字だけではなくさまざまな国や地域で日常的に使われている文字もドメイン名として使いたいという要請が生まれました。そのため1998年頃からドメイン名を国際化(多言語化)するための技術的な検討が本格化し、国際的な協調の下で議論が進められました。

日本語ドメイン名?インターネット標準策定の「軌跡」
日本語ドメイン名
インターネット標準策定の「軌跡」
(JDNA監修/宇井隆晴著)



JPドメイン名においては、日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)にて日本語JPドメイン名の導入が検討され、2000年9月に作成された汎用JPドメイン名導入方針案の中に織り込まれました。その後パブリックコメントによる各界からの意見の反映を行い、2001年2月22日、JPRSにて汎用JPドメイン名の一形態として登録サービスを開始しました。このサービスの開始にあたっては、日本語JPドメイン名を構成する文字一覧、登録時の文字正規化規則、登録可能な文字数などの技術要件を規定した技術細則を、事前に制定、公開しました。また、制度の円滑な立ち上げと、予想される問題を事前に防止するため、以下のような段階的導入措置が講じられました。

  • 予約ドメイン名の設定

    日本語JPドメイン名を含む汎用JPドメイン名においては導入時の混乱を避けるため、普通名詞の一部や一文字の仮名、都道府県名および政令指定都市名やいくつかの都市名、初等中等教育機関等の名称、国際的な政府間機関の名称、行政・司法・立法に関連する名称などを予約ドメイン名としました。この予約ドメイン名の追加・削除や登録方針については適宜見直しを行っており、必要に応じて改定しています。

  • 事前登録申請期間の設定

    事前の調整なしに通常の先願(先着順)登録申請を受け付けた場合、サイバースクワッティングなど商号や商標をめぐる紛争の多発や、受付開始直後に申請が集中することによる混乱が予想されたため、優先登録申請期間(2001年2月22日?2001年3月23日)と同時登録申請期間(2001年4月2日?2001年4月23日)という2つの事前申請期間を設けました。

    優先登録申請期間には、商号等の登記された名称や、登録商標、個人の名前、大学名等のドメイン名の登録申請を、優先的に受け付けました。申請が競合した場合は抽選としましたが、この結果、当選した申請の根拠がルールに沿っていないと思われる場合は、異議申立を受け付ける制度も設けました。

    同時登録申請期間には、期間内に申請されたものは全て同時に申請されたものとして扱い、申請が競合した場合は抽選としました。

    この優先登録申請期間には約25,000件、同時登録申請期間には約65,000件の日本語JPドメイン名が申請され、そのうちの50,000件超が登録されました。

こうした段階的導入措置により、日本語JPドメイン名は大きな混乱もなく導入が進み、2001年5月7日、先願による登録サービスを開始しました。このJPRSにおいて実施された段階的導入措置は、国際化ドメイン名に関わる各コミュニティで高く評価され、技術の標準化や制度の共通化に貢献しました。

その後も国際化ドメイン名の技術仕様については議論が続けられ、2003年3月7日、IETFにおける標準化作業の成果として、関連する技術仕様がRFCとして発行されました。さらに2003年6月20日にはICANNから「Guidelines for the Implementation of Internationalized Domain Names Version 1.0」がリリースされ、国際化ドメイン名に用いることができる文字集合の定義や言語に特化した登録・管理規則の設定をレジストリの要件とするなど、登録のガイドラインが提示されました。このガイドラインに基づくICANNとの合意により、JPRSは2003年7月10日より、RFC準拠の日本語JPドメイン名の登録管理サービスを開始しました。

また、このICANNによるガイドラインのベースとなった、日本、韓国、中国、台湾などのレジストリが中心となってまとめた提案も、2004年4月14日にRFCとして発行されました。これは、国際化ドメイン名を各言語と関連付けて、その言語で用いる文字の集合とその中で等価に扱われる文字(主に漢字の異体字)をテーブルとしてまとめ、言語に特化した処理を行う方式を規定したものです。IANAは2004年2月末から、国際化ドメイン名の言語テーブル登録を開始しており、JPRSは日本語JPドメイン名と日本語を関連づけるテーブルを登録しています。

国際化ドメイン名関連のRFC発行後、Webブラウザ等のソフトウェアでの国際化ドメイン名利用環境の実装が進められました。そして、JPRSはそれらが普及するまでの施策として、Internet Explorer(IE)用の日本語ドメイン名プラグイン「i-Nav」の提供(2002年10月21日)、携帯電話用の日本語JPアクセスサイト「jajp.jp」の公開(2003年12月15日)、日本語JPドメイン名未対応ブラウザへの情報提供サービス「日本語JPナビ」の開始(2004年2月18日)などを行ってきました。

一方、Webブラウザでの日本語JPドメイン名対応に関しては、Opera、Firefox、Netscape、Safariなどが早期対応を進め、Webブラウザで最も大きなシェアを持つIEも、2006年11月8日にリリースされたIE7で日本語ドメイン名に標準対応し、主要なブラウザすべてにおいて、日本語JPドメイン名の利用環境が整いました。

  • 日本語JPドメイン名最新情報
    • ご登録、ご活用に役立つ最新情報はこちらをご覧ください。
      http://日本語.jp(JPRS)

年表

1998年 APNG(Asia Pacific Networking Group)にiDNS WGが設置され、国際化(多言語)ドメイン名検討開始
1999年 5月 JPNIC、国際化(多言語)ドメイン名を主に技術的な視点で調査・検討するためのタスクフォース「iDNS-TF」を設立(2000年2月に「IDN-TF」に改称)
11月 IETF46にて、iDNS BoFが開催され、IETFの場での国際化(多言語)ドメイン名の検討が始まる。
2000年 2月24日 JPNIC「多言語ドメイン名に対するJPNICの取り組み (案) 」発表
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2000/20000224-01.html
9月1日 JPNIC「汎用JPドメイン名に関する方針(案)」発表
http://www.nic.ad.jp/doc/jpnic-00014.html
10月10日 JPNIC「汎用JPドメイン名導入に関する方針」発表
http://www.nic.ad.jp/doc/jpnic-00708.html
11月6日 JPNIC「汎用JPドメイン名登録等に関する技術細則」公開
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2000/20001106-03.html)
11月6日 JPNIC「日本語ドメイン名運用試験(フェーズ1)」開始
http://www.nic.ad.jp/ja/idn/phase1/)
2001年 2月22日 日本語ドメイン名登録サービス開始
- 優先登録申請期間(2001/02/22?2001/03/23)
- 同時登録申請期間(2001/04/02?2001/04/23)
- 先願登録申請期間(2001/05/07?)
http://jprs.co.jp/press/010222.html
http://jprs.co.jp/press/010329.html
http://jprs.co.jp/press/010509.html
5月7日 JPNIC、JPRS「日本語ドメイン名運用試験(フェーズ2)」開始
http://www.nic.ad.jp/ja/idn/phase2/
http://jprs.jp/info/notice/010507.html
7月13日 「日本語ドメイン名協会(JDNA)」設立
http://www.jdna.jp/
8月27日 Internet Explorerの検索機能を利用した日本語JPドメイン名のWeb閲覧機能の提供
http://jprs.co.jp/press/010827.html
2002年 5月31日 Internet Explorerの検索機能を利用した日本語JPドメイン名のWeb閲覧機能の終了
http://jprs.co.jp/press/020516.html
10月21日 JPRS、日本語JPドメイン名のWeb閲覧を可能とするソフトウェア「i-Nav」の配布を開始
http://jprs.co.jp/press/021021.html
10月25日 IETF IDN Standards RFC発行が最終承認
2003年 3月7日 IETF IDN Standards RFC発行
6月20日 ICANN「Guidelines for the Implementation of Internationalized Domain Names Version 1.0」発行
7月10日 日本語JPドメイン名登録管理サービスRFC準拠化
http://jprs.co.jp/press/030710.html
7月10日 JPNIC、JPRS「日本語ドメイン名運用試験(フェーズ2)」終了
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2003/20030630-02.html
12月15日 「日本語JPアクセスサイト(jajp.jp)」開設
http://jprs.co.jp/press/031215.html
2004年 2月18日 「日本語JPナビ」開始
http://jprs.co.jp/press/040219.html
4月14日 Joint Engineering Team (JET) Guidelines for IDN Registration and Administration for Chinese, Japanese, and Korean RFC発行
http://jprs.jp/whatsnew/topics/topics_old/040415.html
2005年 11月14日 ICANN IDN Guideline Version 2.0発行
2006年 11月08日 日本語JPドメイン名に標準対応したInternet Explorer7 日本語版がリリース