JPドメイン名のサービス案内、ドメイン名・DNSに関連する情報提供サイト


ドメイン名関連会議報告

2005年

ICANNルクセンブルグ会議報告

~ccTLD関連動向~

2005/07/29


ICANNルクセンブルグ会議における、ccTLD(Country Code Top Level Domain)関連の動向をお伝えします。

会議風景
会議風景

ccTLDの会合は7月10日から12日の3日間にわたって開催されました。7月10日には情報交換を中心とするwwTLD (World Wide Alliance of Top Level Domain-names)会合、続く7月11日と12日の両日にはccNSO(Country Code Names Supporting Organization)の会合が行われました。

wwTLD会合では、各国でのドメイン名登録管理のガバナンスモデル、ドメイン名に関するDRP(紛争処理方針)の紹介、WGIG(インターネットガバナンス作業部会)に関する情報交換等が行われました。JPRSからは、日本のドメイン名に関してコミュニティが果たす役割やコミュニケーション方法、JPドメイン名諮問委員会の役割等を紹介しました。

ccNSO会合では、ccNSO会員であるccTLDレジストリに加え、非会員のccTLDレジストリ(ccNSOに未加入のccTLD)も参加して議論が行われました。その中での主な3つの話題についてご報告します。

1. Accountability Frameworkについて

Accountability Frameworkとは、ICANNと個々のccTLD間の役割に関する簡易契約です。これについては、ccNSO内の作業部会(チェア:JPRS 堀田博文)を中心に検討を進めてきており、今回のccNSO会合の中で、ICANNの役割条項、ccTLDの役割条項、管理的条項について、8割程度の項目が合意に至りました。今後の最も大きな論点は、ICANN・ccTLD間に役割遂行上の紛争が生じた場合の解決方法に関するものです。

2. ccTLDからICANNに対する分担金の支払いについて

ccTLDからICANNに対する分担金の支払いについては、総額を話し合う作業部会と、総額をccTLD間で分担し合う方法を話し合う作業部会がそれぞれ中心になり検討を進めています。会合ではその状況報告と議論が行われましたが、大きな進展はなく、今後も検討を継続することとなりました。

3. ccNSOに関連するICANN定款の変更について

このテーマについては、ccNSO会合2日目の全時間を使って議論が行われました。現在、ccNSOに加入しているccTLDレジストリは44ありますが、ヨーロッパを中心として、ccNSOへ加入していないccTLDレジストリが多い状況は変わっていません。今回の会合では、非会員のccTLDレジストリが加入障壁として指摘しているICANN定款部分の変更提案を作成するための議論を行いました。この議論は、ccNSO会員と非会員のccTLDレジストリが協力して行い、大きな進歩を見ることができました。変更内容の提案は、11月末にICANNに提出する予定となっています。この変更により、ccNSO会員の大幅増が期待されています。

関連URI



本会議報告は、JPRSのメールマガジン「FROM JPRS」の増刊号として発行した情報に写真などを交えてWebページ化したものです。
「FROM JPRS」にご登録いただいた皆さまには、いち早く情報をお届けしております。ぜひご登録ください。