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ドメイン名関連会議報告

2023年

[第76回ICANN会合報告] ICANN設立25周年とccNSO設立20周年

本記事では、第76回ICANN会合における話題から「ICANN設立25周年とccNSO設立20周年」についてご紹介します。

ICANN設立25周年

今回のICANN76に先立つ2022年10月、ICANNは設立25年目を迎えました。

2025年に予定されている「WSIS+20」(後述)を前に、マルチステークホルダーモデルの意義を見つめ直すことや、マルチステークホルダーモデルを継続することの重要性について、ICANN理事会議長のTripti Sinha氏や暫定事務総長兼CEOのSally Costerton氏がウェルカムセレモニーでのスピーチの中で言及する場面が見られました。また、マルチステークホルダーモデルの改善に関し意見交換するセッションが基調セッションとして設けられるなど、ICANN自身がマルチステークホルダーの良きモデルであろうとする点が印象的でした。

▽WSIS+20について

世界情報社会サミット(WSIS:World Summit on the Information Society)は、国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)主導の下、2003年にスイスのジュネーブ、2005年にチュニジアのチュニスで開催され、各国首脳レベルで、情報社会に関する共通ビジョンの確立を図るための具体的な方策の検討が行われました。

国連は、2005年11月のWSISチュニス会合にて採択された成果文書に関する実施状況のレビューを行っており、WSISチュニス会合から20年目に当たる2025年に国連総会で行われるレビューのことを「WSIS+20」と呼んでいます。

ccNSO設立20周年

ccTLD運営組織によって構成されるccNSO(Country Code Names Supporting Organisation)は、2003年にICANNの支持組織(Supporting Organization)の構成が変更された際、それまでのDNSO(Domain Name Supporting Organization)が発展的に解消する中で設立されました。ICANN76では、ccNSOが設立20周年を迎えるに当たり、これまでの歩みを振り返るセッションが行われました。

現任のccNSOチェアであるAlejandra Reynoso氏が進行し、歴代のccNSO Chair全員が出席しました。それぞれChairを務めていた際のエピソードを披露し、2011年から2012年にccNSO Vice Chairを務めたJPRSの堀田博文を含む、歴代のVice Chairからのビデオメッセージも披露され、盛り上がりを見せました。