JPドメイン名登録管理業務の「個人情報の保護に関する法律」への対応について

2005/02/01公開
2005/06/08更新

はじめに

2005年4月1日に「個人情報の保護に関する法律」が完全施行されました。ここでは、JPRSが行っているJPドメイン名のサービスのこの法律への対応についてご説明します。

なお、ここでご説明する考え方に基づき2005年4月1日から適用された登録規則等の文書については次の資料で詳しくご説明していますので、そちらをご覧ください。

「登録規則等の改訂について(改訂主旨)」
　　　　 http://jprs.jp/whatsnew/notice/before2011/200504-rule.html

「個人情報の保護に関する法律」とは？

「個人情報の保護に関する法律」は、2003年（平成15年）5月30日に公布された法律で、個人情報の適正な取り扱いについて定めたものです。この法律の基本理念は、個人の人格の尊重と、企業活動における個人情報の有効活用という2つの考え方を調和させることにあります。

ドメイン名の登録情報は公開が原則

ドメイン名を登録すると、登録者が誰であるか、連絡先はどこか、という情報がインターネット上に公開されます。これはJPドメイン名に限らず、世界的に共有されている原則です。(参考：Whoisとは)

（図：ドメイン名登録時の情報登録）

これは、集中的な管理構造を持たないインターネットにおいて、運用上発生する様々な問題をユーザが相互に協力し合うことで解決することができるように、という考え方にもとづいています。これを自律分散協調による問題解決と呼んでいます。

（図：自律分散協調による問題解決）

しかし、今日ではインターネットは広く一般社会へ普及し、ユーザ層や運用の形も大きく変化してきています。また、個人情報保護に関する要請も変化してきました。

JPRSの考え方

JPドメイン名においても、個人でも登録できる汎用JPドメイン名の導入や、独自ドメイン名を活用するサービスの普及などにより、インターネットの発展の大きな原動力となるとともに、公開される登録情報にこれまで以上に個人情報が含まれるようになってきています。

2005年4月1日の法律施行の段階では、JPRSでは国際的な登録情報の公開原則に関する現状を踏まえ、この原則を維持した形での法律対応を行いました。公開原則を維持しながらも、これまでに実施してきている情報の公開範囲や手続きの見直しにより、個人情報保護の考え方とのバランスを保ったサービスとしています。また、連絡窓口を代行するサービスの出現など、個人情報の保護のためのサービスなどの動きも出てきています。

JPドメイン名の登録情報の公開を含めた取り扱いについては後述する文書にて詳しく定めていますが、JPRSでは、登録情報の公開原則と個人情報保護のバランスに関して、改めて考え直す時期に来ていると考えています。この認識は国際的にも共有されており、活発な議論が行われています。JPRSでは、今回の法律対応に終わらず、国際的協調の中、現在、そしてこれからのインターネットのあり方に対応できる新しい方針を策定するための活動を、関係各所と相談しつつ、推進していく予定です。

JPドメイン名のサービスの法律対応

1. 情報の取り扱いに関する明文化と公表

「個人情報の保護に関する法律」では、個人情報の取り扱いについて、その利用目的や、第三者への提供など情報の取り扱いを明らかにすることが求められています。JPRSではこの法律に従い、JPドメイン名の登録情報の取り扱いについて詳しく説明した文書を作成しました。

　リンク：「JPドメイン名登録情報等の取り扱いについて」

JPRSは、JPドメイン名の登録情報を、この文書で書かれた内容に従って取り扱います。

2. Whoisサービスの修正

JPドメイン名の登録情報はJPRSのWhoisサービスによりインターネットに公開しています。
2005年3月22日に実施したWhoisサービスの修正の詳細は、次のページをご覧ください。

　 Whoisサービスの変更について： http://jprs.jp/whatsnew/notice/before2011/200503-whois.html