SPF(エスピーエフ)
Sender Policy Frameworkの略です。電子メールの送受信において、送信者のメールアドレス詐称によるなりすましを防ぐことを目的とした仕組みの一つです。
SPFの基本的な仕組みは、以下の通りです。
【送信側】
メール送信側となるドメイン名の管理者は、メールを送信する可能性のあるメールサーバーの一覧(SPF情報)をDNSに登録します。
【受信側】
メール受信側は、以下の手順により、送信元のIPアドレスがそのドメイン名のメールサーバーとして使用可能かどうかを認証します。
- 1. 受け取ったメールアドレスのドメイン名部分(@の右側)を使用してDNS問い合わせを行い、登録されているSPF情報を取得します。得られたSPF情報から、メールを送信する可能性のあるメールサーバーの一覧を得ます。
- 2. メール送信元のIPアドレスが、1.で得られたメールサーバーの一覧に含まれているかを検査します。送信元のIPアドレスが一覧に含まれていればPass(認証成功)として扱います。
DNSにおけるSPF情報の設定では、下記の例のようにTXTリソースレコードを使用します。かつては、SPFリソースレコードとTXTリソースレコードの両方を使用して設定することが推奨されていましたが、SPFリソースレコードは相互接続性に問題があるため、RFC 7208で使用しないことが決められました。
例)
example.jp. IN TXT "v=spf1 ip4:192.0.2.11 ip4:192.0.2.12 ip6:2001:db8::11 ip6:2001:db8::12 -all"
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なりすましメール撲滅に向けたSPF(Sender Policy Framework)導入の手引き(IPA:独立行政法人情報処理推進機構)
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RFC 7208:Sender Policy Framework (SPF) for Authorizing Use of Domains in Email, Version 1