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JPRSの用語辞典では、ドメイン名やDNS、サーバー証明書に関する用語を紹介、解説しています。
共通のサービス用IPアドレスを、複数のホストで共有する仕組みです。
通常、IPアドレスはホストごとに割り当てられますが、IP Anycastを利用することで一つのIPアドレスを複数のホストに割り当てることができます。共通のサービス用IPアドレス宛の通信は、IPアドレスを共有する複数のホストのうちいずれか一つに到達します。
これにより、利用者は同一のサービスを提供する複数のホストのうちネットワーク的に一番近いホストと通信することになります。IP Anycastの導入により、以下の効果が期待できます。
・負荷分散・冗長化:複数のホストや複数の拠点にリクエストを分散させることにより、負荷分散や冗長化を実現できます。
・応答時間の短縮:ホストを地域ごとに分散配置することで、応答時間を短縮させることができます。
・DoS攻撃の局所化:一カ所からのDoS攻撃はネットワーク的に一番近いホストのみに到達するため、他のホストは被害を受けません。
・DDoS攻撃の効果抑制:DDoS攻撃は複数のホストに分割されるため、その効果を抑制することができます。
インターネットにおけるIP Anycastは、経路制御との組み合わせにより実現されます。経路制御により、インターネット上に同一のIPアドレスを持つ複数のホストが存在しても、利用者から見てネットワーク的に近いいずれか一つのホストが選択されます。
* JPRSトピックス&コラム(No.5):DNSのさらなる信頼性向上のために〜IP Anycast技術とDNS〜(JPRS)
* DNS Tips:「IP Anycast」って何ですか?